猫(純血種)
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犬・猫

猫(純血種)

スコティッシュ・メインクーン・ペルシャ・ラグドールなど

最重要:品種ごとの遺伝性疾患を知り、年1回以上の定期検診を受ける

基本情報

寿命
12〜16年(品種・遺伝性疾患の有無で差が大きい)
体重
3〜5kg(メインクーンなど大型種は6〜9kg)
性格
品種で差が大きい。総じて人慣れしやすく甘えん坊
飼育難易度
中〜高(遺伝性疾患の検診・被毛ケア・医療費)
法規制
動物愛護管理法。飼い主責任・終生飼養・マイクロチップ登録
最重要ポイント
品種ごとの遺伝性疾患を知り、年1回以上の定期検診を受ける

生態と特徴

体の特徴
体長45〜60cm。暗所でも見える目、髭で幅を測る。長毛種は毛玉と皮膚病に注意
原産地・分布
中東のリビアヤマネコが祖先。各品種は19世紀以降に人が選抜して作出
野生での生息環境
祖先は半砂漠〜乾燥地帯。水をあまり飲まず尿を濃縮する体質が残る
活動時間・睡眠
薄明薄暮性で明け方と夕方に活発。1日14〜16時間眠る
社会性・人との関係
本来は単独で狩る動物。人には甘えるが同居猫との相性は個体差が大きい

特徴的な行動・習性

かかりやすい病気と予兆の見方・予防

肥大型心筋症

予兆運動後の開口呼吸・じっと動かない・突然の後肢麻痺と激痛(血栓)。無症状で進行することも多い

予防メインクーン・ラグドール等は若齢から心エコー検診。遺伝子検査が可能な品種は繁殖前に確認

多発性嚢胞腎

予兆多飲多尿・食欲低下・体重減少・嘔吐。ペルシャ系で成猫以降に腎不全として発症

予防ペルシャ系は遺伝子検査と腹部エコー。早期発見なら食事療法と定期血液検査で進行を遅らせる

骨軟骨異形成症

予兆スコティッシュフォールドの折れ耳に伴う。手足の関節が太い・歩き方が硬い・ジャンプを嫌がる

予防根治はできない。滑らない床・低い段差にし体重を増やさない。痛がる様子があれば早めに鎮痛の相談

短頭種の呼吸・眼疾患

予兆ペルシャ・エキゾチックで鼻づまり音・いびき・涙やけ・目やに・鼻のしわの皮膚炎

予防毎日目の周りと鼻のしわを拭く。室温を高くしない。呼吸音が急に悪化したら受診

尿路結石・特発性膀胱炎

予兆何度もトイレに行く・少量ずつ排尿・血尿・トイレ以外で排尿・陰部をなめる

予防水飲み場を複数設置。ウェットフードを併用。トイレは頭数+1個で清潔に。オスの尿閉は緊急

猫伝染性腹膜炎(FIP)

予兆若齢の純血種に多い。発熱が続く・腹が膨れる・黄疸・食欲廃絶・神経症状

予防多頭のブリーダー環境で発生しやすい。迎えた後に続く発熱や元気消失はすぐ受診し血液検査

病気の予兆チェックリスト

毎日1回チェック。1つでも当てはまれば早めに動物病院へ相談。

病気の応急処置

開口呼吸・呼吸が速い

抱かず静かな涼しい部屋でキャリーに入れ、暗くして刺激を避ける。無理に触らず即受診。心臓病の可能性

後肢麻痺・激しく鳴く

血栓塞栓症の疑い。足を温めたり揉んだりしない。タオルで包んで動かさず夜間でも即救急へ

尿が出ない(特にオス)

腹を押さない。数時間で命に関わるため当日中、夜間でも受診。最後の排尿時刻を記録

嘔吐・食欲不振が続く

24時間以上食べない、または1日3回以上吐くなら受診。吐物の写真を撮り、水は少量ずつ与える

起こりやすい怪我と予防・応急処置

関節痛・脱臼

予防折れ耳のスコティッシュ等は高い所への上り下りを減らし、ステップやスロープを設置。体重管理

応急処置足を引きずる・触ると怒る場合はキャリーで安静。関節を無理に伸ばさず当日中に受診

角膜の傷

予防短頭種は目が突出し傷つきやすい。目に当たる高さの物を片づけ、多頭では爪を短く保つ

応急処置目を細める・涙が多いなら擦らないようエリザベスカラー。市販目薬は使わず当日受診

落下・打撲

予防大型種は着地の衝撃が大きい。キャットタワーは安定した物を選び、家具の隙間を埋める

応急処置動かない・足が変な向きなら板やバスタオルで水平に保ち、口や鼻の出血は拭いて即受診

被毛のもつれ性皮膚炎

予防長毛種は毎日ブラッシング。脇・内股・尻周りのもつれは小さいうちにほぐす

応急処置ハサミで切らない(皮膚まで切りやすい)。赤く湿っていれば動物病院でバリカン処置

動物由来感染症(人にうつる病気)

猫ひっかき病

感染経路ひっかき傷・咬傷(ノミが媒介するバルトネラ菌)

予防通年ノミ予防。傷はすぐ石けんと流水で洗う。リンパ節が腫れたら受診

パスツレラ症

感染経路咬傷・ひっかき傷・口移し・キス

予防口移しや顔をなめさせない。傷が赤く腫れたらその日に医療機関へ

皮膚糸状菌症

感染経路接触(真菌)。ペルシャ系は無症状保菌が多い

予防円形脱毛があれば受診。触った後は手洗い。寝具は高温で洗濯

トキソプラズマ症

感染経路便中のオーシスト(排泄後1日以上経過したもの)

予防トイレは毎日掃除。妊婦は処理を避けるか手袋。生肉を与えない

飼養条件:餌・水・おもちゃ・巣・床材

  • 総合栄養食を主食に。年齢・体重に合った量を1日2〜3回
  • 大型種は成長が3〜4年続くので子猫用期間を獣医師と相談
  • 腎臓・心臓の疾患があれば療法食へ切り替える

  • 新鮮な水を複数箇所に。循環式給水器も有効
  • 1日の飲水量が急に増えたら腎臓病の疑いで受診

与えてはいけないもの

  • ネギ類・チョコレート・ブドウ・アルコール
  • ユリ科の植物(花粉や花瓶の水も腎不全の原因)
  • 人間用の薬・アロマオイル・生の魚介の多量

おもちゃ・遊び

  • 猫じゃらしで1日10〜15分×2回遊ぶ
  • ひも・リボン・小さなおもちゃは誤飲防止に片づける
  • 知育トイやフードパズルで退屈を防ぐ

巣・寝床・隠れ家

  • 高い所と隠れられる箱の両方を用意
  • 関節が弱い品種は低めの段差付きベッド

床材・トイレ

  • トイレは頭数+1個、大型種は大型トイレ
  • 長毛種は砂が付きにくい大粒・システムトイレ
  • 毎日掃除し月1回丸洗い

飼養環境:ケージ・運動・温湿度

ケージ・ハウスの素材

スチール製3段ケージ。部屋飼いが基本で来客・療養時に使用

大きさ・広さ

幅90×奥行60×高さ150cm程度。大型種はより広く

配置・レイアウト

  • 下段にトイレ、中段に食器、上段にベッド
  • 段差は関節に負担がないよう高低差を小さく
  • 水は食器と離して置く

設置場所の注意

  • 直射日光・エアコンの風が直接当たらない場所
  • 人の出入りが見える静かな壁際

運動・部屋んぽ・散歩

  • 完全室内飼育。外に出さない
  • 上下運動できるキャットタワーを設置
  • 1日2回のおもちゃ遊びで運動と肥満予防

温湿度管理

適温20〜28℃。短頭種・長毛種は25℃以下を目安

適湿度40〜60%。梅雨は除湿し皮膚病予防

夏・冬の対策

  • 夏はエアコン常時運転。留守中も切らない
  • 冬は乾燥に注意し暖房器具の低温やけどを防ぐ

グルーミングと外敵からの保護

爪切り

2〜3週間に1回。ピンク色の血管の手前2mmまで。嫌がるなら1本ずつ日を分ける

ブラッシング・皮膚被毛ケア

長毛種は毎日、短毛種は週2〜3回。換毛期は毛球症予防に回数を増やす

その他のケア

短頭種は目・鼻のしわを毎日拭く。歯みがきは週3回以上。耳は汚れがあれば拭く

外敵からの保護

  • ベランダ・窓は脱走防止ネット、網戸ロック
  • 多頭飼育では相性を見て隠れ場所を確保
  • 蚊が媒介するフィラリア予防を獣医師と相談

飼養上の注意(事故防止)

異物誤飲

ひも・ヘアゴム・ビニールは飲み込みやすい。吐く・食べないなら無理に吐かせず即受診。ひもが口や肛門から出ていても引っ張らない

踏みつけ

足元に来る癖があるので歩く前に確認。踏んだ後に足を引きずる・鳴く・触ると怒るなら当日受診

挟まれ

ドアの開閉時に尾や足を挟みやすい。ドアストッパーを使用。挟んだ後に尾が下がったまま・排尿できないなら即受診

落下・転落

窓・ベランダからの転落が多い。網戸ロックと転落防止柵。落下後は動いていても内臓損傷の可能性があり当日受診

逸走・脱走

玄関に二重扉やゲート。マイクロチップと迷子札を装着。逃げたら家の周囲半径50m以内を夜間に静かに探し、トイレ砂を外に置く

噛みついた時の安全な引き離し方

やってはいけないこと

  • 手を引き抜く(傷が深く裂ける)
  • 大声で叱る・叩く(さらに興奮する)

安全な引き離しの手順

  1. 動きを止め、噛まれた手を猫の方へ軽く押し込む
  2. もう一方の手でタオルや毛布を猫の頭にかぶせる
  3. 猫の注意がそれた瞬間に手を離す
  4. 別室に移し、猫が落ち着くまで30分以上放置

引き離した後の処置

傷を流水で5分以上洗い消毒。腫れ・熱感・痛みが出たら当日中に医療機関へ

救命救急マニュアル

今すぐ夜間救急へ(命に関わる)

  • 口を開けて呼吸・舌が紫
  • 後ろ足が急に動かない・激しく鳴く
  • 尿が出ない(特にオス)
  • けいれん・意識がない・高所から転落

当日中に受診

  • 24時間以上食べない
  • 1日3回以上の嘔吐や血尿・血便
  • 目を開けられない・目が白く濁る

受診時に伝えること・持ち物

品種・年齢・既往歴、遺伝子検査や心エコーの結果、いつから何が起きたか、吐物や尿の写真

意識・呼吸・心拍の確認

  • 名前を呼び体をつつく。反応なしは意識なし
  • 胸の動きを見る。正常呼吸は1分に20〜30回
  • 後肢の内股で脈を触れる。正常は1分120〜180回

蘇生の手順

  1. 硬い台に右側を下に寝かせ、首を伸ばす
  2. 肘の後ろの胸を片手で挟み1秒に2回圧迫
  3. 30回圧迫後、口を閉じて鼻から2回息を吹き込む
  4. 2分ごとに脈を確認し受診まで続ける

止血

  • 清潔なガーゼで5分以上強く押さえる
  • 足先の出血はガーゼの上から包帯で圧迫
  • 爪の出血は片栗粉や止血剤を押し当てる

搬送方法

  • キャリーにタオルを敷き、暗くして保温
  • 呼吸が苦しそうなら横にせず伏せの姿勢のまま運ぶ

ケースメソッドで学ぶ

ケースメソッド(状況予測シナリオ 50問)

猫(純血種)に起こりうる病気・怪我・事故を想定した4択問題。解答・解説・課題と改善案付き。

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