基本情報
- 寿命
- コリドラス5〜10年、プレコ10〜20年、大型種20年以上
- 体重
- コリドラス3〜7cm、プレコ10〜50cm、レッドテール1m超
- 性格
- 温和で夜行性が多い。大型種は小魚を丸のみする
- 飼育難易度
- 小型種は易〜中、大型種は難(巨大化・終生飼育)
- 法規制
- 放流は外来生物法・条例で禁止。遺棄は動物愛護法違反
- 最重要ポイント
- 買う前に最大サイズを調べ、最後まで飼える水槽を用意
生態と特徴
- 体の特徴
- 口元のヒゲで底の餌を探す。胸ビレ・背ビレに硬い棘があり、プレコは吸盤状の口を持つ
- 原産地・分布
- コリドラス・プレコ・レッドテールは南米アマゾン流域。マナマズは日本の河川・湖沼
- 野生での生息環境
- 川底や流れの緩い砂泥底。流木や岩の陰、水草の根元に潜む底生魚
- 活動時間・睡眠
- 夜行性が中心。昼は流木や土管に隠れ、消灯後に活発に餌を探す
- 社会性・人との関係
- コリドラスは群れで安心。プレコ・大型ナマズは縄張り性が強く単独が基本
特徴的な行動・習性
- コリドラスは水面に上がり空気を吸って腸で呼吸する
- プレコは流木や壁面の苔を吸盤口で削って食べる
- ナマズは低気圧や地震前にそわそわと暴れることがある
かかりやすい病気と予兆の見方・予防
ヒゲ・口の溶け
予兆コリドラスのヒゲが短く溶ける、口先が赤くただれる、餌を探せない
予防角のある底砂を避け細かい砂にする。底の汚れを週1回吸い出す
エロモナス感染症
予兆体に赤い出血斑、腹が膨れる、鱗が逆立つ、ヒレの付け根の充血
予防餌の食べ残しを残さない。過密を避け換水で有機物を減らす
白点病
予兆体やヒレに白い点、体を底や流木にこすりつける、ヒレをたたむ
予防水温急変を避け25〜27℃で安定。新入りは別容器で1〜2週間観察
痩せ・餓死
予兆プレコの腹がへこむ、目が落ちくぼむ、動きが鈍い、背骨が浮く
予防他魚に餌を取られやすい。消灯後に沈下性の専用餌を与える
亜硝酸・アンモニア中毒
予兆水面近くで激しく呼吸、横たわる、エラが赤黒い、複数が同時に弱る
予防大型種は排泄量が多い。強力なろ過と週1回の試験紙測定を習慣化
水カビ病
予兆体表や傷口に綿状の白いふわふわ、ヒゲの根元や棘の傷から広がる
予防網や棘による傷を作らない。低水温と汚れた水を避ける
病気の予兆チェックリスト
毎日1回チェック。1つでも当てはまれば早めに動物病院へ相談。
病気の応急処置
水面で激しく呼吸
水質悪化の急変。1/3換水をカルキ抜き・同温の水で行い、エアレーションを最強に。給餌を止め翌日も1/3換水
白い点が出た
1日1〜2℃ずつ27〜28℃へ上げ1/3換水。ナマズ類は薬に弱いため魚病薬は規定の半量から。悪化なら当日相談
腹部膨満・鱗逆立ち
別容器に隔離し水温を保ち、換水で清浄に。餌を止めて写真を撮り、当日中に魚に詳しい病院へ相談
横たわり動かない
水温・pH・亜硝酸を即測定。異常なら同温の新水で1/3換水しエアレーション。触らず暗くして静かに保つ
起こりやすい怪我と予防・応急処置
網に絡まる棘の損傷
予防網を使わず容器やカップで掬う。使うなら目の細かいビニール製にする
応急処置水中で網を切り外し、棘を無理に引かない。傷が出たら清浄水で隔離し水カビを監視
飛び出し・落下
予防夜に活発になり飛び出す。隙間のないフタと重しを置き、配線穴も塞ぐ
応急処置濡らした手で拾い水槽へ。横たわっていても30分は諦めず、エアレーションを強く
他魚との闘争傷
予防プレコ同士・大型ナマズは単独飼育。吸盤口で他魚の体表を舐める個体も分ける
応急処置傷ついた魚を隔離し、清浄な水で傷の治りを待つ。赤い斑や綿状物が出たら相談
ヒーター火傷
予防底に潜む魚はヒーターに触れやすい。必ずヒーターカバーを装着する
応急処置白く焼けた部分は水カビの入口。隔離し清浄な水を保ち、悪化したら当日受診
動物由来感染症(人にうつる病気)
サルモネラ症
感染経路水槽水・底砂・器具に触れた手から口へ
予防水槽作業後は石けんで手洗い。台所の流しで器具を洗わない
非定型抗酸菌症
感染経路手の傷から水槽水中の菌が侵入する
予防手に傷がある時は手袋を着用。腫れが治らない時は皮膚科へ
エロモナス感染症
感染経路棘が刺さった傷・網で切った傷から侵入
予防棘の傷は流水で洗い消毒。赤く腫れたら受診し水槽作業と伝える
棘刺傷の二次感染
感染経路胸ビレ・背ビレの棘が手に刺さる
予防素手で掴まない。刺さったら流水で洗い、痛み・腫れが続けば受診
飼養条件:餌・水・おもちゃ・巣・床材
餌
- コリドラス:沈下性タブレットや冷凍赤虫を消灯前に1日1回
- プレコ:植物性タブレット・茹で野菜・流木を1日1回
- 大型ナマズ:人工餌主体、冷凍魚や甲殻類は週2〜3回で肥満を防ぐ
水
- カルキを抜いた水道水。水温25〜27℃、pH6.5〜7.5を保つ
- 週1回1/3換水。大型種は週2回。底の汚れも同時に吸い出す
与えてはいけないもの
- 金魚や小魚の生き餌の常用(寄生虫・栄養偏り)
- 大型種への脂身の多い肉や味つけ食品
- 浮上性の餌のみ(底生魚に届かず餓死の原因)
おもちゃ・遊び
- プレコ用のアク抜き流木(削って食べるため必須)
- コリドラスには細かい砂と赤虫を埋める餌探し
- 大型ナマズには出入りできる大きな土管やシェルター
巣・寝床・隠れ家
- 土管・流木・素焼きの筒など体がすっぽり隠れる隠れ家
- 隠れ家は匹数以上。入口が広く、挟まらない大きさを選ぶ
床材・トイレ
- コリドラス:角のない細かい田砂や川砂を薄く敷く
- プレコ:ベアタンクか大粒砂利で排泄物を吸い出しやすく
- 大型ナマズ:ベアタンクが基本。底砂の誤飲を防ぐ
飼養環境:ケージ・運動・温湿度
ケージ・ハウスの素材
ガラス水槽か大型はアクリル水槽。必ず重し付きのフタ
大きさ・広さ
コリドラス60cm〜、プレコ90cm〜、大型ナマズ150cm以上
配置・レイアウト
- 隠れ家は水槽の奥と左右に分散し、遊泳路を残す
- ヒーターはカバー付きで水流の当たる場所に設置
- 外部式や上部式の強力なろ過器とエアレーションを併用
設置場所の注意
- 大型水槽は床の耐荷重を確認し、補強した台に置く
- 直射日光と振動の多い場所を避け、夜は照明を消す
運動・部屋んぽ・散歩
- 夜間に活動するので消灯後の時間を静かに確保する
- 水槽内での運動が全て。大型種は体長の3倍以上の水槽幅が必要
- 掃除の時も水槽から出さない。出す時は30分以内に戻す
温湿度管理
適温25〜27℃。マナマズは15〜28℃だが急変は禁物
適湿度水中生活のため湿度管理は不要。蒸発分を足し水
夏・冬の対策
- 夏:30℃を超えたら冷却ファンかクーラー。酸素不足に注意
- 冬:ヒーターとサーモの二重化。停電時は毛布で保温
グルーミングと外敵からの保護
爪切り
爪切りは不要。代わりに週1回の底砂掃除で、ヒゲと腹の擦れによる傷を防ぐ
ブラッシング・皮膚被毛ケア
ブラッシング不要。体表の粘膜を守るため素手で触らず、移動はカップや容器で水ごと掬う
その他のケア
プレコ用流木は月1回取り出して汚れを落とす。ろ材は飼育水で軽くすすぎ全交換しない
外敵からの保護
- 猫や子どもがフタを開けない重し付きフタ
- 混泳の大型魚が小型コリドラスを飲み込まないよう分ける
- 屋外の大型水槽は鳥・アライグマ対策に網をかける
飼養上の注意(事故防止)
異物誤飲
大型ナマズは底砂・小石・ヒーター部品も丸のみする。ベアタンクにし、水槽内に小物を置かない。吐き戻せず腹が膨れたら当日相談
踏みつけ
飛び出した魚を暗い床で踏む事故。夜の飛び出しに気づいたら足元を見て歩き、濡らした手で拾う。棘があるので素足で踏むと刺さる
挟まれ
隠れ家や流木の隙間に頭から入り抜けなくなる。入口が体より十分広い物を選び、挟まったら無理に引かず隠れ家ごと水中で静かに外す
落下・転落
掃除中に落とすと棘が折れ体表が傷つく。移動は必ず水ごと容器で。床に落ちたら濡れた手で拾い、エアレーションを強めて様子を見る
逸走・脱走
夜間の飛び出しが主な逸走。フタと重しで隙間を塞ぐ。大きくなって飼えなくても川や池への放流は違法。店や引き取り先を探す
噛みついた時の安全な引き離し方
やってはいけないこと
- 手を急に引き抜く(棘が深く刺さり折れる)
- レッドテールの口から無理に手を引き抜く
安全な引き離しの手順
- 動きを止め、魚を水中に戻して落ち着かせる
- 棘が刺さったら魚を水中で支え、刺さった方向に沿って抜く
- 大型ナマズに咬まれたら口が開くのを待ち、水中でそっと離す
- 網に絡んだ棘は水中でハサミで網を切り外す
引き離した後の処置
刺し傷は流水で洗い、血を軽く絞り出し消毒。腫れ・ズキズキする痛みが続けば受診する
救命救急マニュアル
今すぐ夜間救急へ(命に関わる)
- 水面で激しく呼吸し横たわる魚が複数
- 腹が異常に膨れ、鱗が逆立ち出血斑
- 飛び出して乾き、エラが動かない
- 停電・ヒーター故障で水温が20℃以下
当日中に受診
- ヒゲや口先が溶けて餌を探せない
- 白点や綿状物が全身に広がった
- プレコの腹がへこみ3日以上食べない
受診時に伝えること・持ち物
水槽の大きさ・匹数・水温・pH・亜硝酸値・換水日・餌・症状の写真や動画を持参し、電話で魚の診療可否を先に確認
意識・呼吸・心拍の確認
- エラ蓋の動き:正常は1分60〜120回でゆっくり規則的
- 体を触れても逃げない・横たわるなら重篤
- ヒゲ・ヒレ・体表の色と粘膜の状態を観察
蘇生の手順
- 心肺蘇生はできない。まず同温・カルキ抜き水で1/3換水
- エアレーションを最強にし、水温25〜27℃を保つ
- 飛び出した魚は水中で口から水を通し、水流に向けて静かに保持
- 照明を消して刺激を減らし、30分は諦めず観察
止血
- 魚の出血は水中では止めにくい。清浄な隔離容器へ
- 触らず暗くして安静。傷に綿状物が出たら水カビ対応
- 赤い斑が広がる場合は当日中に魚に詳しい病院へ相談
搬送方法
- 水槽水ごと二重のビニール袋に入れ、酸素を充填して発泡箱で保温
- 大型種は棘で袋が破れるため厚手袋か蓋付き容器で暗くして運ぶ
ケースメソッドで学ぶ
