基本情報
- 寿命
- 5〜8年
- 体重
- 170〜300g
- 性格
- 昼行性で社交的、鳴き声で会話する
- 飼育難易度
- 中(糖質厳禁・かじり癖・温度管理)
- 法規制
- 動物愛護管理法の愛護動物。販売は登録業者のみ
- 最重要ポイント
- 糖質を与えると糖尿病・白内障になる
生態と特徴
- 体の特徴
- 体長12〜20cm。尾は房毛付きで掴むと皮膚が抜ける。歯は健康なら黄橙色
- 原産地・分布
- 南米チリ中部、アンデス山脈西側の乾燥地帯
- 野生での生息環境
- 岩場や低木の多い半乾燥地。地中に複雑な巣穴を掘る
- 活動時間・睡眠
- 昼行性。早朝と夕方に最も活発で夜は巣穴で眠る
- 社会性・人との関係
- 数頭〜数十頭の群れで暮らす。単独飼育は不向き
特徴的な行動・習性
- 15種以上の鳴き声で仲間と会話する
- 砂浴びで被毛の脂を落とし清潔を保つ
- 何でもかじる。プラスチックは誤食に注意
かかりやすい病気と予兆の見方・予防
糖尿病・白内障
予兆多飲多尿、目が白く濁る、体重減少、毛づやが悪くなる
予防果物・野菜の糖質、ハムスター用の甘いフードは一切与えない。主食は牧草
不正咬合
予兆よだれ、食べにくそう、硬いものを避ける、体重減少、歯が伸びて口が閉じない
予防牧草を常時食べ放題にして歯を削らせる。かじり木を用意。定期的な歯のチェック
熱中症
予兆ぐったり、呼吸が速い、耳が赤い、よだれ、横たわって動かない
予防室温28℃以上にしない。夏はエアコン常時運転、直射日光を避ける
皮膚炎・脱毛
予兆かゆがる、円形の脱毛、フケ、皮膚の赤み、砂浴び後も毛がべたつく
予防乾いた砂で毎日砂浴びさせる。床材を清潔に保ち湿気をためない
腸閉塞・便秘
予兆便が小さい・出ない、食欲低下、お腹を触ると嫌がる、じっとして丸まる
予防牧草中心の食事で繊維を確保。かじれる布や綿を入れない。水を切らさない
尾抜け(尾の皮剥け)
予兆しっぽの皮が抜けて骨が露出、出血、後に尾の先が壊死して脱落する
予防しっぽを絶対につかまない。保定は両手で体全体を包む。ケージの隙間に注意
病気の予兆チェックリスト
毎日1回チェック。1つでも当てはまれば早めに動物病院へ相談。
病気の応急処置
食べない・便が出ない
半日以上食べなければ危険。牧草と水を近くに置き保温、当日中に受診。無理に押し込まない
ぐったり・呼吸が速い
熱中症を疑い涼しい部屋へ。濡れタオルで包まず、保冷剤をタオルで巻いて近くに置き即受診
よだれ・口が閉じない
不正咬合の可能性。硬い物を避けペレットをふやかし、数日以内に歯科処置ができる病院へ
目が白い・多飲多尿
糖尿病・白内障の疑い。甘い物を完全に中止し、尿を採って数日以内に受診
起こりやすい怪我と予防・応急処置
尾抜け
予防しっぽを持たない、引っ張らない。逃げた時も尾をつかまえない。ケージの隙間を確認
応急処置露出した部分を触らず清潔なガーゼで軽く覆い、当日中に受診。自然脱落を待たない
落下・骨折
予防多段ケージの高低差を減らし、落ちても届く位置にステップを設置。回し車は側面付き
応急処置足を引きずる・動かない時は狭い箱に入れ安静。触らず当日中に受診
ケージへの足の挟まり
予防金網の床は使わず、床面はすのこや布なしの固い床材にする。回し車は隙間のない物
応急処置無理に引き抜かず、体を支えて金網側をゆっくり広げる。腫れ・出血があれば受診
同居個体との咬傷
予防相性を見て同居させ、ケンカが続けば別居。新入りは別ケージで慣らす。食器を複数置く
応急処置すぐ隔離。傷を清潔なガーゼで押さえ、出血が止まらない・腫れる・元気がなければ受診
動物由来感染症(人にうつる病気)
サルモネラ症
感染経路便・尿や汚れたケージに触れた手から
予防世話の後は必ず手洗い。掃除中の飲食禁止。小児・高齢者はより注意
皮膚糸状菌症
感染経路感染個体の皮膚・毛への接触
予防円形脱毛があれば触れた後に手洗い。個体を治療するまで抱かない
アレルギー
感染経路毛・牧草・砂の粉じんを吸い込む
予防換気しながら掃除。くしゃみ・じんましんが出れば人の病院へ
レプトスピラ症
感染経路感染個体の尿・汚水への接触
予防野生げっ歯類と接触させない。手に傷がある時は手袋で掃除
飼養条件:餌・水・おもちゃ・巣・床材
餌
- チモシー牧草を常時食べ放題にする
- デグー専用ペレットを体重の約5%を朝夕
- 乾燥野菜・野草はごく少量のおやつ程度
水
- 給水ボトルで新鮮な水を毎日交換
- 飲水量を毎日確認し急増したら受診
与えてはいけないもの
- 果物・干し芋など糖質の高い物は厳禁
- ハムスター・ウサギ用の甘いフード
- ネギ類・チョコ・生のジャガイモ
おもちゃ・遊び
- 側面のある直径30cm以上の回し車
- かじり木・木製ステップ・木製トンネル
- 毎日乾いた砂で砂浴びできる容器
巣・寝床・隠れ家
- 木製・陶器製の巣箱を複数頭分用意
- 布・綿は誤食するので入れない
床材・トイレ
- 牧草・木製チップ・紙製の床材
- 金網床は足を傷めるので避ける
- 汚れた部分は毎日、全交換は週1回
飼養環境:ケージ・運動・温湿度
ケージ・ハウスの素材
金網の多段ケージ、かじられるプラは避ける
大きさ・広さ
2頭で幅60×奥行45×高さ60cm以上
配置・レイアウト
- 段差は低めにし落下時の逃げ場を作る
- 巣箱は上段、砂浴び容器と食器は下段
- 回し車は壁際に固定して転倒防止
設置場所の注意
- 直射日光・エアコンの風が直接当たらない場所
- 昼行性なので生活音のある明るい部屋
運動・部屋んぽ・散歩
- 1日30分ほど、目を離さず部屋んぽ
- 電気コード・家具はかじられるので保護
- ケージ内では回し車で毎日運動できる
温湿度管理
適温20〜25℃、28℃以上は危険
適湿度40〜60%、湿気に弱い
夏・冬の対策
- 夏はエアコン常時運転、大理石プレート
- 冬はヒーターと巣箱で保温、10℃未満厳禁
グルーミングと外敵からの保護
爪切り
伸びたら先端だけを専用爪切りで。血管が透けて見えるので手前まで。難しければ病院で
ブラッシング・皮膚被毛ケア
ブラッシング不要。毎日乾いた砂浴びで皮脂を落とす。水浴びは厳禁
その他のケア
歯は白い部分が伸びていないか週1回確認。デグーの歯は正常でもオレンジ色
外敵からの保護
- 犬猫・フェレットとは別室で飼う
- 部屋んぽ中はドアと窓を閉め鳥に注意
- 夏は網戸・蚊よけで蚊の侵入を防ぐ
飼養上の注意(事故防止)
異物誤飲
布・綿・ビニール・輪ゴムをかじって飲み込む。部屋んぽ前に片づけ、便が減れば腸閉塞を疑い当日受診
踏みつけ
足元にすり寄るので歩く時は必ず足元を確認。踏んだら触らず狭い箱に入れ受診
挟まれ
ドア・引き戸・ケージ扉に挟まれやすい。開閉時は位置を確認。挟んだ後は骨折を疑い受診
落下・転落
高所から落ちて骨折・尾抜け。ケージの段差を低く、抱く時は床の上で。落ちたら安静にして受診
逸走・脱走
かじって脱走する。扉は必ず留め金で固定。逃げたら静かな部屋を締め切り、砂浴び容器と巣箱を置いて誘う
噛みついた時の安全な引き離し方
やってはいけないこと
- 手を振り払う・引き抜く(歯や尾が折れる)
- 叩く・大声を出す(信頼を失い噛み癖に)
安全な引き離しの手順
- 動かず力を抜き、落ち着いて待つ
- もう片方の手で胸を支え体を安定させる
- 口元に牧草やかじり木を差し出し気をそらす
- 離れたらそっとケージに戻し刺激しない
引き離した後の処置
傷は流水で洗い消毒。腫れ・熱・化膿があれば人の病院へ。噛む原因(痛み・恐怖)を確認
救命救急マニュアル
今すぐ夜間救急へ(命に関わる)
- ぐったりして呼びかけに反応しない
- けいれん・呼吸が苦しそう
- 高所から落ちて動けない・出血
- 熱中症でよだれ・横たわる
当日中に受診
- 半日以上食べない・便が出ない
- 尾の皮が抜けて骨が見える
- 口が閉じない・よだれが多い
受診時に伝えること・持ち物
食事内容と食べた量、便の状態、多飲多尿の有無、同居頭数、便や尿を持参。写真も有効
意識・呼吸・心拍の確認
- 呼びかけ・鼻先への軽い刺激で反応するか
- 胸の動きを見る。正常呼吸は毎分約100回
- 胸に指を当て鼓動を確認。正常は毎分約270回
蘇生の手順
- 小型で心臓マッサージは骨折の危険大
- まず保温し、口の中の異物を綿棒で除く
- 呼吸が浅ければ胸を指1本で毎分約100回軽く圧迫
- 処置と同時に電話し即搬送する
止血
- 清潔なガーゼで傷を数分間そっと押さえる
- 尾の出血は根元を押さえ、引っ張らない
- 止血後もタオルで保温して受診
搬送方法
- 小さなキャリーにタオルを敷き暗くする
- カイロをタオルで包んで入れ、直接触れさせない
ケースメソッドで学ぶ
