アヒル・コールダック
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鳥類

アヒル・コールダック

コールダック・アヒル(水場・脚の障害・産卵過多)

最重要:毎日新しい水浴び場と滑らない床が必須

基本情報

寿命
10〜15年(コールダックは10年前後)
体重
コールダック0.6〜1kg、アヒル2〜4kg
性格
人によく慣れるが大声で鳴く。群れを好む
飼育難易度
高(水場の管理・鳴き声・糞の量)
法規制
家畜伝染病予防法の家禽。飼養者は定期報告義務
最重要ポイント
毎日新しい水浴び場と滑らない床が必須

生態と特徴

体の特徴
水かきと防水羽毛、尾脂腺の脂で羽を手入れ。嘴の縁で水をこして採食。オスは尾羽が巻く
原産地・分布
マガモを家禽化したもの。コールダックはオランダで小型化された品種
野生での生息環境
湖沼・河川・水田など浅い淡水域。水面で採食し岸辺で休む
活動時間・睡眠
昼行性だが夜明けと夕方に活発。夜は水辺や岸で群れて眠る
社会性・人との関係
群れで生活し1羽飼いは強いストレス。刷り込みで人に強く懐く

特徴的な行動・習性

かかりやすい病気と予兆の見方・予防

趾瘤症(バンブルフット)

予兆足裏に赤い腫れ・黒いかさぶた、片足を上げる、座り込む、歩きたがらない

予防コンクリートや金網の床を避け、柔らかい草地やマットで飼う。肥満を防ぎ、足裏を毎日見る

脚の変形(アンギュラー)

予兆ヒナ〜若鳥の脚が外や内にねじれる、O脚・X脚、歩き方がぎこちない(角状肢変形)

予防急成長を避け、高カロリー餌を控える。滑る床を避け、ビタミン・ミネラルの整った水禽用飼料を使う

産卵過多・卵管疾患

予兆毎日産卵が続く、産卵後にぐったり、お腹が張る、卵殻が薄い・軟卵、排泄が減る

予防卵はすぐ回収し巣を撤去。日照を短くし、カルシウム源(牡蠣殻)を常備。産みすぎたら獣医師に相談

卵詰まり(卵塞)

予兆しゃがみ込んでいきむ、お腹が硬く膨らむ、脚を引きずる、呼吸が荒い、便が出ない

予防カルシウム不足・肥満・寒さを避ける。産卵期は保温し、産卵の有無を毎日記録する

アスペルギルス症

予兆口を開けて呼吸、呼吸音、元気消失、体重減少。カビた敷料や湿った環境で発生

予防敷料は湿ったらすぐ交換。カビた餌・藁を使わない。小屋の換気を良くし、水場周りを乾かす

鳥インフルエンザ

予兆急死、元気消失、顔面の腫れ、神経症状、複数羽が同時に発症。疑ったら直ちに家畜保健衛生所へ

予防野鳥との接触を防ぐ防鳥ネット、飼育者専用の靴と手洗い。流行期は屋外の水場を野鳥から隔離

病気の予兆チェックリスト

毎日1回チェック。1つでも当てはまれば早めに動物病院へ相談。

病気の応急処置

卵詰まりが疑われる

30℃前後で保温し静かな暗い場所に。お腹を押さない。数時間で産卵しなければ当日中に受診

足を引きずる・座り込む

柔らかいタオルの上で安静に。足裏を確認し腫れや傷があれば早めに受診。水浴びは短時間に

呼吸が荒い・開口呼吸

湿った敷料から離し、静かで換気の良い場所で安静に。悪化すれば当日中、ぐったりなら即受診

水様便・血便

水と餌を用意し保温。便の写真と与えた餌を記録し受診。複数羽が同時なら感染症を疑い早急に受診

起こりやすい怪我と予防・応急処置

脚・足首の捻挫・骨折

予防滑る床にマットを敷く。段差や隙間をなくす。太らせない

応急処置動かさず箱に入れ安静に。脚を触ったり固定しようとしない。当日中に受診

翼の骨折・脱臼

予防驚かせて暴れさせない。狭い場所や金網に翼を引っかけない構造にする

応急処置翼を体に沿わせタオルで軽く包み保定。血が出れば清潔なガーゼで押さえ当日中に受診

犬・猫・野生動物による咬傷

予防屋外飼育は必ず柵と屋根付き小屋。夜間は施錠した小屋に入れる

応急処置出血はガーゼで圧迫。傷が小さく見えても内出血や感染の危険が高いので即受診

低体温・溺れかけ

予防深い水場には登れるスロープを設置。冬は水場を短時間に。羽の油が落ちる洗剤を使わない

応急処置タオルで水気を拭き、ドライヤーの弱風で温めながら乾かす。ぐったりしていれば即受診

動物由来感染症(人にうつる病気)

サルモネラ症

感染経路糞・水場の水・羽に触れた手からの経口感染

予防世話の後は必ず石けんで手洗い。水場の水を口に入れない。子どもは触った後に手洗い

鳥インフルエンザ

感染経路感染鳥の糞・分泌物との濃厚接触

予防野鳥との接触を防ぐ。急死や異常があれば触らず家畜保健衛生所へ連絡

カンピロバクター症

感染経路糞で汚れた水や器具からの経口感染

予防飼育器具は台所と分けて洗う。糞掃除は手袋をする。飲食物を飼育場所に置かない

クリプトスポリジウム症

感染経路糞に汚染された水の経口摂取

予防水場の水を毎日交換。水場で子どもを遊ばせない。手洗いを徹底

飼養条件:餌・水・おもちゃ・巣・床材

  • 水禽用ペレット(アヒル用)を主食に朝夕2回
  • 青菜・小松菜・レタスを毎日少量
  • 産卵期は牡蠣殻を別容器で常備

  • くちばしが丸ごと入る深さの飲み水を常時
  • 水は1日1回以上交換し容器を洗う

与えてはいけないもの

  • パン・ご飯(栄養失調・アンギュラーの原因)
  • ネギ類・アボカド・チョコレート
  • カビた餌・塩分の強い人間の食べ物

おもちゃ・遊び

  • 水に浮くボール・浮き草を水場に
  • 浅い泥場や砂場で餌探し
  • ペレットを水に浮かべて拾わせる

巣・寝床・隠れ家

  • 三方を囲った暗めの箱に乾いた藁
  • 産卵を抑えたい時は巣を撤去する

床材・トイレ

  • 乾いた藁・ウッドチップを厚めに
  • 水場周りは水はけの良い砂利
  • 湿ったら即交換しカビを防ぐ

飼養環境:ケージ・運動・温湿度

ケージ・ハウスの素材

屋根付き木製小屋+金網柵。床は土か滑らないマット

大きさ・広さ

1羽あたり小屋1㎡以上+運動場3㎡以上

配置・レイアウト

  • 小屋・水場・餌場を離して配置
  • 水場には出入り用の緩いスロープ
  • 日陰と日なたを両方作る

設置場所の注意

  • 近隣への鳴き声・臭いに配慮した場所
  • 野鳥・猫・イタチが入れない構造にする

運動・部屋んぽ・散歩

  • 毎日1時間以上の水浴びと運動
  • 室内は滑らない床で1日数回遊ばせる
  • 屋外散歩は柵内か目を離さず

温湿度管理

適温10〜25℃。ヒナは30℃前後で保温

適湿度50〜60%。小屋内は乾燥を保つ

夏・冬の対策

  • 夏は日陰と冷たい水場を必ず用意
  • 冬は水場を凍らせず小屋に風除けと藁

グルーミングと外敵からの保護

爪切り

土の上で自然に削れる。伸びたら獣医師か慣れた人に切ってもらう

ブラッシング・皮膚被毛ケア

ブラシ不要。毎日水浴びさせ羽の油を保つ。洗剤で洗わない

その他のケア

くちばしと鼻孔の汚れを確認。足裏の赤みや傷を毎日チェック

外敵からの保護

  • 夜は施錠した小屋に入れる
  • 上空からのカラス・猛禽に防鳥ネット
  • 犬猫と同じ空間に放さない

飼養上の注意(事故防止)

異物誤飲

小石・ビニール・釘・輪ゴムを飲み込みやすい。地面の小物を片付ける。食欲低下・吐き戻しがあれば受診

踏みつけ

足元にまとわりつくため、抱く・歩く時は位置を確認。踏んだら脚を触らず箱に入れて受診

挟まれ

小屋の扉・柵の隙間に首や脚を挟む。隙間は3cm以下にし、扉はゆっくり閉める

落下・転落

飛べないため高所から落ちると脚を骨折。抱いた高さから落とさない。落下後に歩けなければ受診

逸走・脱走

コールダックは飛べる個体もいる。柵は屋根付きに。逃げたら水辺を探し、餌と仲間の声で呼び戻す

噛みついた時の安全な引き離し方

やってはいけないこと

  • くちばしを引き剥がすように引っ張らない
  • 叩く・投げるなど驚かせない

安全な引き離しの手順

  1. 動きを止め、引っ張らず静かに待つ
  2. 空いた手で体を軽く押さえ視線を遮る
  3. くちばしの根元を軽く持ち、力が抜けたら離す
  4. 離れたら鳥を小屋に戻し落ち着かせる

引き離した後の処置

傷を流水で洗い消毒。内出血程度だが、腫れや化膿があれば人の病院へ

救命救急マニュアル

今すぐ夜間救急へ(命に関わる)

  • ぐったりして起き上がれない
  • 開口呼吸・呼吸音がして苦しそう
  • 出血が止まらない・動物に襲われた
  • 卵詰まりで数時間いきんでいる

当日中に受診

  • 片足を上げ体重をかけない
  • 水様便・血便が続く
  • 食べない・水浴びをしない

受診時に伝えること・持ち物

産卵の記録・便の写真・餌の種類・床材、同居鳥の様子。鳥を診る病院へ事前連絡

意識・呼吸・心拍の確認

  • 意識:呼びかけや接触に反応するか
  • 呼吸:胸の上下を見る。安静時1分約30〜40回
  • 心拍:胸に耳を当て確認。1分約200回

蘇生の手順

  1. 小鳥同様に胸部圧迫は骨折の危険が高い
  2. まず30℃前後で保温し静かな暗い箱へ
  3. 首を伸ばし気道を確保、吐物は拭き取る
  4. 反応が弱ければ保温したまま即受診

止血

  • 清潔なガーゼで5分以上圧迫
  • 爪や羽軸の出血は止血剤か片栗粉で
  • 止まらなければ圧迫したまま受診

搬送方法

  • タオルを敷いた暗い箱かキャリーに
  • カイロで保温し揺らさず静かに運ぶ

ケースメソッドで学ぶ

ケースメソッド(状況予測シナリオ 50問)

アヒル・コールダックに起こりうる病気・怪我・事故を想定した4択問題。解答・解説・課題と改善案付き。

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