基本情報
- 寿命
- 15〜25年(適切な飼育で30年近くも)
- 体重
- 60〜80g(カラー品種はやや小柄な傾向)
- 性格
- 好奇心旺盛で遊び好き、甘えん坊。噛み癖が出やすい
- 飼育難易度
- 中(毎日の放鳥・噛み・出血症候群への配慮)
- 法規制
- 動物愛護管理法。ワシントン条約附属書Ⅱ(輸入規制)
- 最重要ポイント
- 仰向けで寝るのは習性。放鳥中は目を離さない
生態と特徴
- 体の特徴
- 体長25cm前後、尾が長く体重60〜80g。胸に鱗(うろこ)模様。嘴の力は強く指に穴が開くことも
- 原産地・分布
- 南米のブラジル中西部・ボリビア・パラグアイ・アルゼンチン北部
- 野生での生息環境
- 熱帯〜亜熱帯の森林や林縁、サバンナの林。樹洞で繁殖
- 活動時間・睡眠
- 昼行性。朝夕に採食し日中は休む。夜は10〜12時間の暗闇で眠る
- 社会性・人との関係
- 10〜20羽の群れで行動。飼い主を仲間と見なし強く依存する
特徴的な行動・習性
- 仰向けで寝たり手の中で転がる。死んだと誤認されやすい
- 服の中や袖、布の隙間に潜り込むのが大好き
- 嘴で何でもかじって探索する。遊びの延長で噛む
かかりやすい病気と予兆の見方・予防
コニュア出血症候群
予兆鼻や口からの出血、皮下や爪基部の内出血、血便、急にぐったりし突然死も
予防ビタミンK・カルシウムを含むペレット主食。種子のみの食事を避け年1回健診
毛引き・自咬症
予兆胸や脇の羽が抜けて皮膚が見える、羽軸をかじる、皮膚に傷や出血
予防放鳥と遊びで退屈を防ぐ。十分な睡眠と日光浴、発情を抑える。早期に受診
PBFD
予兆羽が抜けて生え変わらない、羽の変形、嘴の伸びや変形、元気消失
予防迎える前に遺伝子検査。新しい鳥は隔離し、器具を共有しない
メガバクテリア症
予兆食べているのに痩せる、未消化の種子が混じる便、吐き戻し、黒い便
予防迎えた時点で糞便検査。体重を毎日測り減少に早く気付く
卵詰まり(メス)
予兆床でうずくまる、腹部の膨らみ、いきむ、脚を引きずる、呼吸が荒い
予防巣箱・暗所・背中をなでる刺激を避け発情を抑える。カルシウム補給
肥満・脂肪肝
予兆体重増加、腹部が丸い、動くと息が荒い、嘴や爪が伸びやすい
予防ヒマワリ・ナッツは控えペレット中心。毎日の放鳥で運動量を確保
病気の予兆チェックリスト
毎日1回チェック。1つでも当てはまれば早めに動物病院へ相談。
病気の応急処置
鼻や口から出血
触らず暗い小箱に入れて30℃に保温。出血症候群の可能性があり夜間でも即受診
膨らんで動かない
28〜30℃に保温し、餌と水を床近くに置く。暗く静かにして当日中に受診
吐き戻し・黒い便
吐物と便を写真に撮り、保温。ペレットの減りと体重を記録して当日中に受診
床でうずくまる
メスなら卵詰まりを疑い30℃に保温。腹を押さない。2時間以内に受診
起こりやすい怪我と予防・応急処置
骨折・脱臼
予防放鳥前に窓・鏡をカーテンで覆う。扇風機は止め、鍋や水槽にふたをする
応急処置翼や脚を触らず固定もしない。小箱に入れて暗く保温し当日中に受診
爪・嘴の出血
予防爪は出血しない長さで切る。ケージの隙間やほつれた布を放置しない
応急処置止血剤か片栗粉を押し当て数分圧迫。10分止まらなければ圧迫しながら受診
踏みつけ・圧迫
予防放鳥中は床を見て歩く。ソファやクッション、布団の上で寝かせない
応急処置動かさず小箱で保温。呼吸が荒い、動けない時は内臓損傷を疑い即受診
火傷
予防放鳥中は調理しない。熱い飲み物やアイロンを出さない。コンロに近づけない
応急処置常温の水で数分冷やす。氷や薬は不可。羽が焦げた時も当日中に受診
動物由来感染症(人にうつる病気)
オウム病
感染経路乾いた糞や羽粉の吸入、口移し
予防掃除前に霧吹きで湿らせる。口移しをしない。風邪様症状が続けば受診
サルモネラ症
感染経路糞に汚れた手・器具から経口
予防世話の後は手洗い。食器と鳥の器を分けて洗う
鳥関連過敏性肺炎
感染経路羽粉・乾いた糞の粉塵を長期吸入
予防毎日の掃除と換気。空気清浄機を使う。咳が続けば医師に鳥飼育を伝える
咬傷の細菌感染
感染経路噛まれた傷から口腔内細菌が侵入
予防傷はすぐ流水で洗い消毒。腫れや痛みが続けば受診
飼養条件:餌・水・おもちゃ・巣・床材
餌
- 中小型インコ用ペレットを主食に、体重の10%前後を1日2回
- 小松菜・にんじん・パプリカなど野菜を毎日少量
- 種子やナッツは1日小さじ1以下、ごほうびと訓練用に
水
- 新鮮な水を朝夕2回交換。真夏は3回以上
- 水浴び用は飲み水と分け、汚れたらすぐ替える
与えてはいけないもの
- アボカド・チョコ・ネギ類・果物の種(青酸)
- 人の食事全般(塩分・油分・カフェイン・アルコール)
- ヒマワリ種子やナッツの食べ放題(肥満・脂肪肝)
おもちゃ・遊び
- かじれる木製・紙製おもちゃ、ヤシやイグサのおもちゃ
- ブランコやロープで足と翼を使う遊び。週1で入れ替え
- フォージング(餌探し)トイで退屈と毛引きを防ぐ
巣・寝床・隠れ家
- 巣箱・テント・布巣は発情を促すので日常では入れない
- 夜は布で覆い10〜12時間暗くして眠らせる
床材・トイレ
- ケージ底は新聞紙かキッチンペーパー、毎日交換
- 金網はそのまま。足を痛めるなら天然木の止まり木を複数
- 放鳥部屋には防水シートや新聞紙を敷き、糞をすぐ拭く
飼養環境:ケージ・運動・温湿度
ケージ・ハウスの素材
ステンレスか塗装剥がれのない金網。亜鉛メッキ・真鍮は避ける
大きさ・広さ
幅45cm以上×奥行40cm以上×高さ50cm以上。翼を広げて余る広さ
配置・レイアウト
- 止まり木は太さの違う天然木を2〜3本、高さを変えて
- 餌・水の真上に止まり木を置かず糞で汚さない
- おもちゃは2〜3個まで。飛ぶ空間を残す
設置場所の注意
- 人の目線に近い高さ、家族の見える静かな壁際に
- 直射日光・エアコン風・台所・テレビの真横を避ける
運動・部屋んぽ・散歩
- 放鳥は1日1〜2時間、必ず人が見ている時だけ
- 放鳥前に窓・ドアを閉め、鍋・水槽・便座のふたを閉める
- 服の中に潜った状態で動かない、座らない。常に居場所を確認
温湿度管理
適温成鳥22〜28℃、幼鳥・病鳥・老鳥は28〜30℃
適湿度50〜60%。冬の乾燥時は加湿器で補う
夏・冬の対策
- 夏はエアコンで28℃以下に。直射日光と車内放置は厳禁
- 冬はペットヒーターと温度計を設置。保温カバーで隙間風を防ぐ
グルーミングと外敵からの保護
爪切り
伸びて布に引っかかるなら月1回、血管の手前まで。不安なら動物病院で
ブラッシング・皮膚被毛ケア
ブラッシングは不要。週2〜3回の水浴びや霧吹きで羽粉と汚れを落とす
その他のケア
嘴は自然に削れる。伸びすぎは肝臓疾患のサインなので受診。日光浴を週数回
外敵からの保護
- 犬・猫・フェレットと同室で放鳥しない。ケージも手の届かない所に
- ベランダ・屋外に出す時はケージごと。カラスやヘビに注意
- 夏は蚊・網戸の破れを点検し、蚊取り線香や殺虫剤は鳥のいない部屋で
飼養上の注意(事故防止)
異物誤飲
ビーズ・輪ゴム・ボタン電池・アクセサリー・ティッシュなど小物は片付ける。かじった破片を飲んだら即受診
踏みつけ
床や布団、ソファに降りて潜る習性がある。放鳥中は足元を見て歩き、座る前・寝る前に居場所を確認する
挟まれ
服の中や袖、ドアの隙間、引き出しに潜る。ドアの開閉前に姿を確認。挟まれたら動かさず保温して即受診
落下・転落
仰向け遊びやクリップ時に落ちやすい。高い棚や階段の上で遊ばせない。落ちた後動けない時は即受診
逸走・脱走
放鳥前に窓・玄関を閉め家族に声かけ。逃げたらケージと好物を外に置き、名前を呼びながら近所を探し警察・SNSへ届出
噛みついた時の安全な引き離し方
やってはいけないこと
- 叩く・振り払う・投げる(骨折や信頼喪失)
- 大声で叫ぶ・反応する(遊びと学習し噛みが強まる)
安全な引き離しの手順
- 無表情のまま動きを止め、噛んだ手を低く下げる
- もう一方の手でそっと嘴の上を押し、ゆっくり外す
- 外れたらすぐ止まり木やケージに戻し、数分無視する
- 落ち着いたら声をかけ、噛まない時にごほうびを与える
引き離した後の処置
傷を流水で洗い消毒。深い傷や腫れ、発熱があれば受診。噛みが続くなら原因(発情・恐怖)を獣医に相談
救命救急マニュアル
今すぐ夜間救急へ(命に関わる)
- 鼻・口からの出血、皮下に内出血がある
- 開口呼吸・尾が大きく上下する
- 踏んだ・挟んだ・落ちた後に動けない
- けいれん、ぐったりして止まり木に乗れない
当日中に受診
- 羽を膨らませて食べない、体重が3g以上減少
- 黒い便・血便・吐き戻しが続く
- 床でうずくまる・いきむ(卵詰まり疑い)
受診時に伝えること・持ち物
体重の推移、餌の種類、便の写真、発症時刻と経過。ケージは暗くして保温し、おもちゃは外して持参
意識・呼吸・心拍の確認
- 名前を呼び反応を見る。正常は呼吸が1分に60〜80回
- 仰向けでも寝ている習性あり。呼びかけに反応すれば正常
- 脇に指を当て心拍を感じる。正常は1分に300回以上
蘇生の手順
- 小鳥のため胸部圧迫は骨折の危険が高く非推奨
- 暗い小箱に入れて30℃前後に保温し静かに搬送
- 呼吸が弱ければ口元を開けず、気道を塞ぐものを外す
- 酸素が必要なら病院へ電話し指示を仰ぎながら急行
止血
- 爪・嘴の出血は止血剤か片栗粉を押し当て圧迫
- 羽軸からの出血は根元を圧迫、抜かない
- 皮下出血や鼻血は触らず保温し即受診
搬送方法
- 小さなキャリーかプラケースに布を敷きカイロで保温
- 暗くして揺らさず、止まり木は外して水平に運ぶ
ケースメソッドで学ぶ
