ショウガラゴ
Photo by Hendrik Prinsloo on Unsplash

霊長類

ショウガラゴ

ブッシュベイビー(夜行性・驚異的なジャンプ力)

最重要:2m超ジャンプする。天井まで安全な高いケージ

基本情報

寿命
10〜15年(飼育下で16年超も)
体重
100〜300g
性格
夜行性で活発。臆病だが慣れると懐く
飼育難易度
極高(法規制・夜行性・跳躍による事故)
法規制
感染症法で輸入禁止(2005年〜)・CITES附属書II
最重要ポイント
2m超ジャンプする。天井まで安全な高いケージ

生態と特徴

体の特徴
体長約15cm・尾は20cm超。大きな耳は左右別々に動き、長い後肢で垂直に跳躍できる
原産地・分布
サハラ以南のアフリカ(セネガル〜東アフリカの広い範囲)
野生での生息環境
サバンナの疎林やアカシアの茂み。樹上で暮らす
活動時間・睡眠
夜行性。昼は樹洞や葉の巣で数頭が寄り添って眠る
社会性・人との関係
夜は単独で採食し昼は集団で眠る。縄張りに尿で印をつける

特徴的な行動・習性

かかりやすい病気と予兆の見方・予防

代謝性骨疾患

予兆跳べなくなる・着地でよろける・後ろ足を引きずる・骨折

予防虫だけ・果物だけの偏食を避け、Ca剤をまぶす。UVB灯を検討し年1回レントゲン

歯周病・歯石

予兆口臭・よだれ・硬い虫を食べない・顔の腫れ

予防硬い外骨格の虫・アカシアガムで自然に磨く。年1回口腔検査

肥満・脂肪肝

予兆体重増加・跳躍が減る・お腹が垂れる・元気がない

予防ミルワーム・果物を減らし、コオロギや専用フードへ。体重を週1回記録

寄生虫症

予兆下痢・軟便・痩せる・便に虫・肛門周囲の汚れ

予防導入時と年1〜2回の糞便検査。生餌は信頼できる供給元から

低体温・低血糖

予兆丸まって動かない・体が冷たい・けいれん

予防夜間も24℃以上を維持。夕方の給餌を欠かさない。体重を毎週量る

ストレス性脱毛

予兆尾や腕の毛が薄い・皮膚を噛む・同じ動きを繰り返す

予防日中は暗く静かに。跳べる空間と隠れ家を複数。生餌を探す採食行動を作る

病気の予兆チェックリスト

毎日1回チェック。1つでも当てはまれば早めに動物病院へ相談。

病気の応急処置

ぐったり・体が冷たい

低体温。タオルで包み布で覆ったカイロで徐々に温める。意識があれば砂糖水を口の端に。即受診

下痢が続く

便を袋に入れ写真も撮る。保温し水は飲めるように。2日続く・血便・食欲不振なら当日受診

跳べない・足を引きずる

骨折や代謝性骨疾患。枝を外し低い狭いケージへ移し安静。当日中に受診しレントゲン

顔が腫れている

歯根膿瘍が多い。触らず柔らかい餌にし当日受診。無理に口を開けない

起こりやすい怪我と予防・応急処置

跳躍中の衝突・骨折

予防部屋んぽは天井灯・扇風機・鏡・窓ガラスをカバー。ケージ内は着地点を確保

応急処置触らず暗い箱で保温安静。添え木不要。当日中に受診

尾の損傷

予防ケージ扉の開閉時に尾の位置を確認。金網の目に尾が挟まらない大きさに

応急処置出血はガーゼで圧迫。尾が垂れて動かない・折れ曲がりは当日受診

熱傷

予防保温球・ヒーターは必ずカバーを付け、跳んで触れられない位置に

応急処置冷たい濡れタオルで冷やす。薬は塗らず受診。水ぶくれは触らない

指・爪の絡まり

予防ほつれた布・目の細かいネットを避ける。ハンモックは織りの密なもの

応急処置布ごと切って外す。引っ張らない。指が腫れる・動かせなければ受診

動物由来感染症(人にうつる病気)

Bウイルス感染症

感染経路サル類の咬傷・引っかき・唾液(主にマカク)

予防咬まれたら15分以上流水洗浄し直ちに受診。素手で扱わない

結核

感染経路咳・飛沫・濃厚接触

予防咳・痩せは即受診。飼育者の健康診断を年1回受ける

サルモネラ症

感染経路便・尿でマーキングされた手足・器具

予防手足に尿を塗る習性あり。触れた後は必ず石けんで手洗い

皮膚糸状菌症

感染経路接触(脱毛部・ケージの毛)

予防円形脱毛は受診。抱いた後は手洗い。ケージを定期消毒

飼養条件:餌・水・おもちゃ・巣・床材

  • 主食はコオロギなど昆虫と専用フード・アカシアガム
  • 夕方と深夜の2回、暗くなってから与える
  • 果物・野菜は少量の副食。虫にはCa剤をまぶす

  • 給水ボトルと小皿の両方を毎日交換
  • 飲水量と尿の量の変化を観察する

与えてはいけないもの

  • ミルワームだけの偏食(Ca不足・肥満)
  • 人の菓子・蜂蜜・乳製品・チョコレート
  • 野外で採った虫(農薬・寄生虫)

おもちゃ・遊び

  • 生きたコオロギを放して追わせる採食遊び
  • 枝の穴にガムを詰めたフォレイジングトイ
  • 跳び移れる間隔で枝・棚板を配置し時々変える

巣・寝床・隠れ家

  • 暗い木製巣箱を最上部に固定
  • 日中は布カバーで完全に暗くする

床材・トイレ

  • 床はペットシーツか広葉樹チップを厚めに
  • 尿マーキングで汚れる枝は週1回洗う
  • 針葉樹チップ・猫砂・砂は使わない

飼養環境:ケージ・運動・温湿度

ケージ・ハウスの素材

金属製の縦長ケージ(網目1cm以下)

大きさ・広さ

高さ180cm以上・幅90cm以上。可能な限り高く

配置・レイアウト

  • 上部に巣箱、中段に枝を跳び移れる間隔で
  • 餌と水は枝の上の固定皿に。床では食べない
  • 床に厚い床材。落下時のクッションに

設置場所の注意

  • 日中は暗く静かな部屋。テレビや窓際を避ける
  • 赤色灯で夜間観察。エアコンの直風を避ける

運動・部屋んぽ・散歩

  • 散歩不要。夜間にケージ内で跳躍して運動
  • 部屋んぽは照明を落とし窓・扇風機を止めて
  • 毎晩1時間以上の活動時間を確保する

温湿度管理

適温24〜28℃。20℃以下は低体温の危険

適湿度40〜60%

夏・冬の対策

  • 夏はエアコンで28℃以下。直射日光を避ける
  • 冬はパネルヒーターで24℃以上を24時間維持

グルーミングと外敵からの保護

爪切り

枝で自然に削れる。伸びすぎで布に引っかかる時は獣医師に依頼。爪切りの保定は暴れて危険

ブラッシング・皮膚被毛ケア

不要。歯櫛(下顎の歯)で自分で毛づくろいする。毛の乱れは体調不良のサイン

その他のケア

耳は大きく汚れやすい。汚れ・臭いがあれば受診。手足の尿汚れは湿らせた布で拭く

外敵からの保護

  • 犬・猫・フェレットとは同じ部屋にしない
  • 夜の部屋んぽ中は窓を閉め、蚊取りは使わない
  • 屋外には一切出さない(脱走・カラス・猛禽)

飼養上の注意(事故防止)

異物誤飲

床材・布の糸・ゴム・小さな玩具を口にする。部屋んぽ前に床の小物を片付ける。嘔吐・食欲不振なら受診

踏みつけ

暗い部屋の床を素早く移動する。足元を確認して歩き、来客時や家事の際はケージに戻す

挟まれ

ドアやケージ扉に尾や指を挟む。部屋んぽ中はドアストッパーで固定。扉を閉める前に位置を確認

落下・転落

跳躍失敗や滑って落ちる。カーテンレール・棚の上に登るので着地点にクッション。落ちて動けなければ即受診

逸走・脱走

一瞬で高所へ跳んで逃げる。ケージは南京錠付き、部屋の窓は必ず閉める。逃げたら暗くして餌で誘う

噛みついた時の安全な引き離し方

やってはいけないこと

  • 引き離そうと手を引く(傷が深くなる)
  • 叩く・投げる(骨折し信頼を失う)

安全な引き離しの手順

  1. 動かず落ち着く。厚手のタオルを用意
  2. タオルで体と顔を覆い暗くする
  3. 離したらタオルごとケージに戻す
  4. 傷を15分以上流水で洗い消毒する

引き離した後の処置

深い傷・腫れ・発熱は当日受診。サル類の咬傷は必ず医師に伝える

救命救急マニュアル

今すぐ夜間救急へ(命に関わる)

  • けいれん・意識がない・体が冷たい
  • 口を開けて呼吸・呼吸が速い
  • 落下・衝突後に動けない
  • 出血が止まらない・尾が折れ曲がる

当日中に受診

  • 24時間食べていない
  • 血便・水のような下痢
  • 跳ばない・足を引きずる

受診時に伝えること・持ち物

体重推移・食事内容と虫の種類・便の写真・ケージ環境の写真。事前に霊長類を診る病院を確認

意識・呼吸・心拍の確認

  • 名前を呼び反応を見る。正常体温は37〜39℃
  • 胸の動きで呼吸数を数える。1分約40〜60回
  • 胸に指を当て心拍を確認。1分200回前後

蘇生の手順

  1. 呼吸がなければ口の中の異物を除く
  2. 胸を親指と人差し指で挟み毎分120回圧迫
  3. 5回圧迫ごとに鼻から小さく息を吹き込む
  4. 続けながら病院へ電話し指示に従う

止血

  • 清潔なガーゼで5分以上圧迫。途中で外さない
  • 尾・四肢は心臓側を軽く押さえる
  • 出血が多い・止まらない時は即受診

搬送方法

  • 暗くした小箱にタオルを敷き、カイロは布で包む
  • 揺らさず静かに。車内は24℃以上に保つ

ケースメソッドで学ぶ

ケースメソッド(状況予測シナリオ 50問)

ショウガラゴに起こりうる病気・怪我・事故を想定した4択問題。解答・解説・課題と改善案付き。

問題を解く
QRコード
エキゾチックアニマルの救命救急法講座 開催地&日程
https://exoticpetsaver.com
実技で学びたい方は講座へ。QRコードをスマホで読み取ってください。