リスザル ケースメソッド 50問
状況を読み、飼い主として「最初に取るべき行動」を4択から選んでください。回答後に解説・課題・改善案が表示されます。マニュアルを見る
解答と解説・課題と改善案(全50問)
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Q1枝から落ちて後ろ足を引きずる若い個体病気
冬の午前10時。2歳のリスザルが高さ180cmのケージの枝から落ち、その後は左後ろ足を引きずり枝をつかめずに床でじっとしている。ここ半年は果物中心の食事で、UVB灯は購入から2年間交換していなかった。触ろうとすると鳴いて嫌がる。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 枝を外して低いケージに移し安静にして当日中に受診しレントゲンを撮る
- 足を伸ばして骨折かどうか自分で確かめ、割り箸で添え木をする
- カルシウム剤を多めに与えて数日様子を見る
- 抱き上げて枝に戻し、また登れるか観察する
正解A.枝を外して低いケージに移し安静にして当日中に受診しレントゲンを撮る
解説果物偏重・UVB灯の劣化という背景から、代謝性骨疾患で骨がもろくなり落下で骨折した可能性が高い。落下後に足を引きずる場合は、枝を外して落下できない低いケージで安静にし、当日中に受診してレントゲンを撮る。自分で足を伸ばしたり添え木をすることは、暴れて骨折が悪化し、飼い主も咬まれるので不要かつ危険。カルシウム剤だけ増やしても既に骨折していれば治らず、原因となる食事とUVBの見直しが要る。枝に戻すのは再落下を招く。受診の目安は当日中、落下後に全く動けないなら今すぐ。
課題果物に偏った食事とUVB灯の未交換により、ビタミンD3とカルシウム不足が長期間続いていた。足を引きずる前から枝から落ちる予兆があった可能性が高く、体重や動きの記録がなかったことが発見の遅れを招いた。
改善案主食をビタミンD3入り霊長類ペレットに戻し、果物は少量の副食にする。UVB灯は半年〜1年で交換し設置距離も確認する。床に厚い床材を敷き落下時の衝撃を減らす。週1回の体重記録と枝のつかみ方の観察を習慣にする。
Q2水を飲む量が急に増えた中年の個体病気
9月の夕方。8歳のリスザルが1週間前から給水ボトルの水を毎日ほぼ空にし、ペットシーツの尿の染みが以前の倍以上になった。体重は1年で900gから1.1kgに増え、おやつにバナナとブドウを毎日与えている。食欲はあり元気そうに見える。
この状況で最も適切な対応はどれか
- 暑いから水を飲むだけなので、給水ボトルを増やして様子を見る
- 太りすぎなので餌を半分に減らし、水も制限する
- 尿量が増えた原因をネットで調べ、来月の健診で相談する
- 多飲多尿と体重増加を記録し、数日以内に受診して血糖と尿検査を受ける
正解D.多飲多尿と体重増加を記録し、数日以内に受診して血糖と尿検査を受ける
解説多飲多尿と体重増加、甘い果物の常用は、リスザルに多い糖尿病・肥満の典型的な組み合わせで、放置すると白内障や感染症を招く。元気に見えても数日以内に受診し血糖や尿検査を受けるのが適切。暑さのせいと決めつけて放置すると発見が遅れる。餌を急に半分にしたり水を制限すると、低血糖や脱水を起こし危険であり、食事の変更は診断後に獣医師と行う。来月まで待つのは進行を許す。飲水量と尿の変化は病気のサインなので、記録して受診時に伝える。
課題甘い果物を毎日おやつとして与え、体重増加を1年間放置していた。飲水量や尿量の変化は病気のサインだが、初期に軽く見て判断が遅れやすい。体重記録の習慣がなかった。
改善案果物は少量の副食にとどめ、ペレット・野菜・虫を中心にする。体重を週1回記録し、給水ボトルの目盛りで飲水量を毎日確認する。運動時間と採食パズルで消費を増やし、年1回の血液検査を受ける。
Q3口臭がひどく片側の顔が腫れた病気
春の朝。12歳のリスザルの右頬が腫れ、よだれが多く口臭が強い。柔らかい果物は食べるがペレットやコオロギを口から落とす。歯は茶色く、これまで口腔検査を受けたことはない。触ると顔をそむける。
適切な対応はどれか
- 硬いペレットを食べないので柔らかい食事に変え、腫れが引くまで待つ
- 人の口内炎薬を頬に塗って様子を見る
- 歯周病や歯根膿瘍を疑い、当日中に受診して口腔検査と処置を受ける
- 腫れた部分を指で押して膿を出す
正解C.歯周病や歯根膿瘍を疑い、当日中に受診して口腔検査と処置を受ける
解説口臭・よだれ・顔の腫れ・硬い物を避ける行動は、リスザルに多い歯周病から歯根の膿瘍に進んだ典型的なサインである。膿瘍は自然には治らず、食べられなくなって衰弱し、感染が広がるため当日中に受診して口腔検査と歯石除去や抜歯などの処置を受ける。柔らかい食事に変えて待つと、痛みの原因が残り悪化する。人の薬を塗ることは中毒や誤飲の恐れがあり不可。膿を自分で押し出すのは痛みで咬まれるうえ感染を広げる。年1回の口腔検査と歯石除去が予防の基本である。
課題12年間口腔検査を受けておらず、歯が茶色くなっていた段階で歯石が蓄積していた。硬いペレット・虫・枝かじりが不足し、自然に歯を磨く機会がなかった可能性がある。
改善案年1回は霊長類を診る病院で口腔検査と歯石除去を受ける。硬いペレットや生きた虫、かじれる枝を日常的に与える。口臭・よだれ・餌を落とす様子を早期サインとして毎日の給餌時に確認する。
Q4粘液の混じった下痢が続く病気
梅雨の夜9時。3歳のリスザルが昨日から粘液の混じった軟便を1日5回以上している。今日は食べる量が減り、いつもより群れの仲間から離れて枝でじっとしている。新しい個体を2週間前に迎えたばかりで、糞便検査はまだ受けていない。
最も適切な対応はどれか
- 便を袋に入れ写真を撮り、保温して水を飲めるようにし、翌日中に糞便検査を受ける
- 人の下痢止めを少量与えて止まるまで様子を見る
- 絶食させて腸を休め、3日後も続けば受診する
- 下痢は環境の変化によるものなので、落ち着くまで放置する
正解A.便を袋に入れ写真を撮り、保温して水を飲めるようにし、翌日中に糞便検査を受ける
解説粘液便が2日続き、食欲低下と群れから離れる行動が出ているため、腸内寄生虫や細菌性腸炎を疑う。新しい個体の導入後で、糞便検査を受けていないことも根拠になる。便を袋に入れて写真も撮り、保温して水を飲めるようにしたうえで当日〜翌日中に受診して糞便検査を受ける。血便やぐったりなら夜間でも即受診。人の下痢止めは小型の霊長類には用量が合わず、感染性の下痢では病原体を腸内に留めて悪化させる。小さな体は絶食で低血糖を起こしやすく、3日待つのは危険。環境変化のせいと決めつける放置も同様に危険である。
課題新しい個体を導入時の糞便検査なしに群れに合流させたため、寄生虫や細菌を持ち込んだ可能性がある。食欲低下と仲間から離れる行動は明確な予兆だが、見過ごされやすかった。
改善案新しい個体は導入時に糞便検査を受け、結果が出るまで別ケージで検疫する。年2回の糞便検査を全個体で実施する。床の排泄物は毎日除去し、便の状態を毎日記録して異常が2日続けば受診する基準を決めておく。
Q5飼い主が風邪の後にサルが咳をし始めた病気
1月の朝7時。飼い主が3日前から風邪をひいており、マスクなしで世話をしていた。今朝、5歳のリスザルがくしゃみと咳をし、鼻水が出て呼吸が普段より速い。餌には少ししか手をつけない。室温は20℃で、夜間はヒーターを切っていた。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 自分の風邪薬を砕いて餌に混ぜる
- 室温を22〜28℃に上げ湿度を保ち、安静にして当日中に受診する
- 様子を見て1週間後も治らなければ受診する
- 湯気を吸わせるため熱い湯を張った洗面器をケージに入れる
正解B.室温を22〜28℃に上げ湿度を保ち、安静にして当日中に受診する
解説リスザルには人の風邪がうつり、呼吸器感染症は肺炎へ急速に悪化する。飼い主の風邪、夜間の低温という条件がそろっており、咳・鼻水・呼吸の速さ・食欲低下は当日受診の目安に当たる。まず室温を22〜28℃に上げて湿度50〜70%を保ち、安静にして当日中に受診する。口を開けて呼吸する状態なら今すぐ受診。人の風邪薬は成分と用量が合わず中毒の危険がある。1週間待つのは肺炎で命を落とす恐れがある。熱い湯をケージに入れると熱傷や溺水の事故になる。
課題飼い主が体調不良の際にマスクと手洗いをせず世話をし、人の風邪をうつした可能性が高い。冬にヒーターを夜間切って室温が20℃まで下がり、温度差と低温が免疫を下げていた。
改善案飼い主が体調不良の時はマスク・手洗いを徹底し、できれば健康な家族が世話をする。冬はパネルヒーターで22℃以上を24時間維持し、温度計で朝晩確認する。咳・くしゃみが出たら当日受診と決めておく。
Q6単独飼育の個体が自分の尾を噛む病気
秋の夕方。1頭だけで飼っている4歳のリスザルが、2週間前から尾の付け根を噛み続け、毛が抜けて皮膚が赤くなっている。ケージ内を同じルートで往復する動きを何時間も繰り返す。仕事が忙しく、部屋んぽは週に1〜2回程度になっていた。
最も適切な対応はどれか
- 噛むのをやめさせるため、噛むたびに大きな声で叱る
- 尾に苦い味のスプレーをかけて様子を見る
- 皮膚の治療のため受診し、運動時間と採食パズルを増やし仲間や交流の確保を検討する
- 退屈しているだけなので、テレビをつけっぱなしにする
正解C.皮膚の治療のため受診し、運動時間と採食パズルを増やし仲間や交流の確保を検討する
解説尾を噛む・脱毛・同じ動きを繰り返す常同行動は、単独飼育と運動不足によるストレス性自傷の典型である。皮膚が赤くなっている以上、傷の感染を防ぐため数日以内に受診し、あわせて根本原因である環境を変える。毎日2〜3時間の運動、餌を隠す採食パズル、可能なら同種の仲間や飼い主との交流の確保が必要である。叱ると恐怖と興奮でストレスが増し、自傷が悪化する。苦いスプレーは原因を放置したまま行動を抑えるだけで、別の自傷に移る。テレビは群れの仲間の代わりにはならない。
課題群れで暮らす動物を単独で飼い、さらに運動時間が週1〜2回に減っていた。数十頭の群れで暮らす習性から、単独飼育そのものが強いストレスである。常同行動の初期段階で気づけなかった。
改善案毎日2〜3時間の部屋んぽを確保し、餌は隠して探させる。生きたコオロギなどの採食遊びを取り入れる。ロープやハンモックを定期的に入れ替えて変化を作る。同種の仲間を迎えることを獣医師と相談し、脱毛や常同行動を毎日チェックする。
Q7朝、ケージの底でぐったりし体が冷たい病気
2月の朝6時。昨夜パネルヒーターのプラグが抜けており室温が14℃まで下がっていた。6歳のリスザルが巣箱に入らずケージの床で横たわり、触ると体が冷たく、名前を呼ぶとかすかに目を動かす。昨日は食欲が落ちて夕食をほとんど食べていない。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 布で包んだカイロとタオルで温め、意識があれば砂糖水を口の端につけ、すぐ受診する
- ドライヤーの温風を直接当てて一気に温める
- ぬるま湯に体を浸けて温めてから食事を与える
- 巣箱に戻して毛布をかけ、昼まで様子を見る
正解A.布で包んだカイロとタオルで温め、意識があれば砂糖水を口の端につけ、すぐ受診する
解説18℃以下は危険とされるリスザルが14℃の室温で一晩過ごし、前日から食べていないため、低体温と低血糖を同時に起こしている。タオルと布で包んだカイロで穏やかに温め、意識があれば砂糖水を口の端につけて低血糖を補い、そのまま今すぐ受診する。ドライヤーの温風を直接当てると熱傷と急激な体温変化によるショックを招く。湯に浸けると濡れた体からさらに熱を奪い、意識が弱い個体は溺れる恐れがある。昼まで様子を見ると、そのまま体温が回復せずに死亡する危険が高い。搬送中も暗くしたキャリーでカイロを布で包んで保温する。
課題冬のヒーターの電源が抜けていたことに就寝前に気づかず、温度の監視体制がなかった。前日の食欲低下という予兆を見逃し、低血糖のリスクが高い状態で夜を迎えた。
改善案最高最低温度計をケージに設置し、就寝前と起床時に温度を確認する。ヒーターのプラグは抜けにくい位置に固定し、予備の保温手段を用意する。食欲低下があった日は夜間の温度を上げ、翌朝の受診を計画する。
Q8背中が曲がり枝をつかめない病気
初夏の午後。1歳半のリスザルが最近、背中が丸まり枝をしっかりつかめずに落ちることが増えた。手足の関節が太く見える。飼い始めてからずっと室内で、UVB灯は設置していない。餌は果物とヨーグルトを主に与えていた。
適切な対応はどれか
- 日光浴のためベランダに連れ出して毎日直射日光を浴びさせる
- ヨーグルトを増やしてカルシウムを補い、様子を見る
- 人用のビタミンD錠剤を毎日与える
- 代謝性骨疾患を疑い数日以内に受診し、食事をD3入りペレットに変えUVB灯を設置する
正解D.代謝性骨疾患を疑い数日以内に受診し、食事をD3入りペレットに変えUVB灯を設置する
解説背中の湾曲・関節の太さ・枝をつかめない・落ちるという症状は、ビタミンD3とカルシウム不足による代謝性骨疾患そのもので、成長期の個体では骨が変形し続ける。数日以内に受診してレントゲンと血液検査を受け、獣医師の指示のもとでD3入り霊長類ペレットを主食にし、UVB灯を設置する。骨がもろい間は枝を低くして落下を防ぐ。ベランダは脱走・猛禽・カラスの危険があり、屋外には出さない。乳製品はNG食品で下痢を起こす。人用ビタミンD錠は用量が大きすぎて過剰症を起こす危険がある。
課題UVB灯なしの室内飼育と、果物とヨーグルトという不適切な主食が1年以上続いていた。乳製品はNG食品であり、ペレットを主食にする基本が守られていなかった。骨の異常は初期には目立ちにくく発見が遅れた。
改善案主食をビタミンD3入り霊長類ペレットにし、乳製品は与えない。UVB灯を設置して半年〜1年で交換する。骨が回復するまで枝の高さを下げ、床に厚い床材を敷く。獣医師の指示でカルシウム剤を使い、定期的にレントゲンで経過を確認する。
Q9餌を口から落とし食べる量が減った高齢個体病気
冬の夜。18歳の高齢のリスザルが3日前から餌を口に入れてもポロポロ落とし、食べる量が半分以下になった。体重は2週間で100g減った。動きは鈍く、日中も巣箱にこもりがち。口臭はさほど強くない。
適切な対応はどれか
- 高齢だから食欲が落ちるのは自然なことなので、好きな果物だけ与える
- 24時間近く食べていない日があれば当日中に受診し、体重の推移と食事内容を伝える
- 無理やり口を開けてペレットを押し込む
- 餌を変えて1か月試し、改善しなければ受診する
正解B.24時間近く食べていない日があれば当日中に受診し、体重の推移と食事内容を伝える
解説餌を落とす・食べる量が減る・体重減少・動きの鈍さは、歯の問題、腸炎、代謝性疾患など複数の病気のサインで、1kg前後の体で2週間に100g減は約1割の減少であり重大である。24時間食べていなければ当日受診が目安で、そうでなくても数日以内に受診し、体重推移と食事内容の記録を伝える。高齢を理由に果物だけ与えると栄養が偏り糖尿病を悪化させる。無理に口を開けると咬まれ、誤嚥の危険がある。1か月待つのは衰弱を進行させる。高齢個体は予備力が少ないため早めの受診が原則である。
課題高齢個体の食欲低下を老化と決めつける傾向があった。3日間の食事量減少と2週間の体重減少に気づいてはいたが、受診基準を持っていなかった。口の中の確認も難しく、原因の特定が飼い主にはできない。
改善案高齢個体は体重を週1回記録し、1割減った時点で受診する基準を決める。年1回以上の健康診断で口腔検査と血液検査を受ける。24時間食べなければ当日受診と家族で共有し、霊長類を診る病院を事前に確認しておく。
Q10嘔吐と血便でぐったりしている病気
土曜の深夜1時。7歳のリスザルが夕方から3回嘔吐し、今は暗赤色の血が混じった水様便を出して枝から降りて床で横たわっている。目は開いているが呼びかけへの反応が弱い。かかりつけの病院は休診で、夜間の霊長類対応病院は調べていない。
最も適切な対応はどれか
- 便と吐物を袋に入れて写真を撮り、保温しながら夜間救急に電話し即受診する
- 朝までかかりつけの開院を待ち、その間は水だけ与える
- 血便は驚くが小動物にはよくあるので、ネットで調べて対応を決める
- 食べ物が悪かったと考え、胃を空にするため無理に吐かせる
正解A.便と吐物を袋に入れて写真を撮り、保温しながら夜間救急に電話し即受診する
解説血便・水様便でぐったりしている状態は、今すぐ受診すべき緊急事態である。細菌性腸炎や出血性の腸炎では脱水とショックが急速に進み、朝まで待つと命に関わる。便と吐物を袋に入れ写真を撮り、布で包んだカイロで保温して暗いキャリーに入れ、夜間救急に電話して受診する。朝まで待つのは危険で、水だけでは失われた電解質は補えない。ネット情報での判断は時間を浪費する。無理に吐かせると誤嚥や消化管への負担で状態が悪化し、消化管出血をさらに助長する。
課題夜間や休診日に霊長類を診てくれる病院を事前に確認しておらず、緊急時に探すところから始めなければならなかった。夕方の嘔吐の時点で受診していれば、深夜の重症化を避けられた可能性がある。
改善案霊長類を診る病院と夜間救急の連絡先をケージ横に貼っておく。嘔吐が複数回続いた時点で受診と決める。キャリー・カイロ・タオル・便を入れる袋を1か所にまとめた救急セットを準備し、車内の温度も22℃以上に保てるようにする。
Q11目が白く濁り物にぶつかる病気
秋の朝。10歳のリスザルの両目の中心が白く濁っていることに気づいた。最近は枝に飛び移る時に距離を誤って落ちたり、餌皿を探すのに時間がかかる。ここ数か月は飲水量も増えており、体重は1.2kgを超えている。
最も適切な対応はどれか
- 目薬を人用のものから選んで毎日さす
- 白内障だけの問題なので、目が見えなくても生活できるよう枝を増やす
- 糖尿病に伴う白内障を疑い数日以内に受診し、血糖検査と環境の安全化を行う
- 老化なので仕方ないと考え、そのまま様子を見る
正解C.糖尿病に伴う白内障を疑い数日以内に受診し、血糖検査と環境の安全化を行う
解説白内障は単独の老化でも起こるが、多飲と体重増加を伴う場合はリスザルに多い糖尿病が背景にある可能性が高い。数日以内に受診して血糖・尿検査と眼科的な診察を受け、糖尿病であれば食事管理を始める。同時に視力が落ちている個体が落下しないよう、枝の高さを下げ床に厚い床材を敷き、餌場と水場の位置を固定する。人用の目薬は成分が不明で逆効果になる。目の問題だけと考えて枝を増やすと落下事故が増える。老化と決めつけて放置すると糖尿病が進行し感染症や腎障害を招く。
課題多飲と体重増加という糖尿病のサインが数か月前から出ていたが、目の濁りが出るまで受診しなかった。視力低下による落下を「たまたま」と捉えていた。体重が1.2kgを超えても食事の見直しをしていなかった。
改善案飲水量と体重を毎週記録し、上限を超えたら受診する。果物や菓子をやめてペレット・野菜・虫中心にする。視力の落ちた個体には枝や餌場の位置を変えず、落下の衝撃を減らす床材を敷く。年1回の血液検査で血糖を確認する。
Q12群れの一頭だけ動きが鈍く離れて座る病気
夏の午後3時。4頭飼育のうち3歳のメス1頭だけが、朝から群れの仲間に加わらず棚板の隅でじっとしている。餌の時間も枝に来ず、名前を呼ぶと顔は向けるがゆっくりしか動かない。便や嘔吐は確認できていない。他の3頭は元気に動いている。
適切な対応はどれか
- 仲間が元気なので病気ではなく、機嫌が悪いだけと判断する
- 元気な仲間と遊ばせれば刺激で回復するので、無理にでも群れに合流させる
- 群れから離れてじっとするのは体調不良のサインなので、食事量と便を確認し当日中に受診を検討する
- 元気がない時のためにと市販の栄養ドリンクを飲ませる
正解C.群れから離れてじっとするのは体調不良のサインなので、食事量と便を確認し当日中に受診を検討する
解説群れで暮らすリスザルが仲間から離れてじっとしているのは、体調不良を示すチェックリストの筆頭に挙がるサインである。群れの動物は弱っている様子を隠すため、この段階で異常に気づくことが重要になる。食事量、便、飲水量、咬傷の有無を確認し、当日中に受診を検討する。24時間食べていなければ当日受診が目安。機嫌のせいと決めつけると初期の腸炎や感染症を見逃す。無理に群れに戻すと、弱った個体が序列争いで攻撃されることがある。人用の栄養ドリンクはカフェインや糖分が多く危険である。
課題多頭飼育では元気な個体に目が行き、1頭の変化を見逃しやすい。個体ごとの食事量や便を記録しておらず、いつから異常があったのか特定できなかった。群れの行動を基準に判断してしまう傾向があった。
改善案個体ごとに毎日の食事量・便・動きを簡単に記録する。餌の時間に全頭が枝に来るかを毎回確認する。異常のある個体は別ケージで観察できるよう予備ケージを準備し、霊長類を診る病院の連絡先を決めておく。
Q13照明器具から落ちて動かない怪我
冬の午後、部屋んぽ中。3歳のリスザルが天井の照明器具に登り、カバーが外れて2.5mの高さからフローリングに落下した。落ちた直後は鳴いたが、今は横向きに倒れたまま動かず、呼吸は速い。右前足が不自然な角度に見える。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 曲がった前足をまっすぐに戻し、割り箸で添え木をしてから病院へ向かう
- 抱き上げて体を揺すり反応を確認する
- 触らずタオルを敷いた暗い箱に静かに移して保温し、今すぐ受診する
- 動けるようになるまで床でそのまま30分様子を見る
正解C.触らずタオルを敷いた暗い箱に静かに移して保温し、今すぐ受診する
解説高所からの落下で動けない状態は、骨折に加えて頭部や内臓の損傷が疑われ、今すぐ受診すべき緊急事態である。無理に触らず、タオルを敷いた暗い箱やキャリーに静かに移し、布で包んだカイロで保温して病院へ向かう。添え木は不要で、曲がった足を戻す行為は痛みで暴れて骨折を悪化させ、飼い主も咬まれる。体を揺すると脊椎や内臓の損傷を広げる。30分様子を見る間に内出血やショックが進行する。搬送時は車内を22℃以上に保ち、可能なら仲間と一緒に運ぶと落ち着く。
課題部屋んぽ前に照明器具のカバーを固定しておらず、着地点にクッションもなかった。高所へ登る習性を知りながら目を離した時間があった。落下後の対応手順や搬送用の箱を準備していなかった。
改善案部屋んぽの部屋は照明器具・扇風機・カーテンレールをカバーし、着地しそうな場所にクッションを置く。部屋んぽ中は常に目を離さない。暗くできるキャリーとタオル・カイロを部屋に常備し、落ちて動けなければ即受診と家族で共有する。
Q14新入り個体が先住個体に咬まれ出血怪我
春の夕方。新しく迎えた2歳のオスを先住の群れと同じケージに入れた直後、先住のオスに追い回され、右腕を咬まれて出血している。新入りは隅で震え、先住オスはなおも威嚇して近づこうとしている。傷は約1cmで血がにじみ続けている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 先住オスを叱って両者を同じケージに留め、序列が決まるのを待つ
- 新入りを別ケージに隔離し、傷を流水で洗ってガーゼで圧迫し当日受診する
- 傷にオロナインなど人用の軟膏を塗り、同居を続ける
- 出血が止まるまで新入りを抱いて落ち着かせる
正解B.新入りを別ケージに隔離し、傷を流水で洗ってガーゼで圧迫し当日受診する
解説群れの序列争いによる咬傷では、まず加害個体と隔離して再攻撃を防ぐことが最優先である。新入りを別ケージに移し、傷を流水で洗ってから清潔なガーゼで5分以上圧迫する。サルの咬傷は感染しやすく、出血や腫れがあれば当日受診する。同じケージに留めて叱ると、興奮した先住オスがさらに攻撃し、深い咬傷や死亡につながる。人用の軟膏は舐めて誤飲する恐れがあり、傷の感染も防げない。震えている個体を素手で抱くと、恐怖で飼い主を咬む危険がある。導入は別ケージを隣接させ、段階的に紹介するのが原則である。
課題新入りを隔離期間や段階的な紹介なしに、いきなり同じケージに入れた。隠れ家や餌場が1か所しかなく、逃げ場がなかった。咬傷に備えた隔離用ケージやガーゼの準備がなかった。
改善案新入りは検疫を終えたのち、隣接した別ケージで数週間顔合わせを行い、短時間の同居から段階的に進める。隠れ家と餌場を複数に分ける。ガーゼ・隔離用ケージを常備し、咬傷の出血・腫れは当日受診と決めておく。
Q15コードをかじり口元にやけどの跡怪我
冬の夜、部屋んぽ中に「パチッ」という音がして、5歳のリスザルが延長コードのそばで倒れている。コードの被覆がかじられて銅線が露出し、サルの口元が白く焦げている。まだコードに触れたまま、体は小さくけいれんしている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- すぐに手でサルを抱き上げてコードから離す
- まずコンセントの電源を切ってからサルを離し、呼吸を確認して即受診する
- 口元のやけどに氷を直接当てて冷やす
- 水をかけて意識を戻す
正解B.まずコンセントの電源を切ってからサルを離し、呼吸を確認して即受診する
解説感電中の個体に素手で触れると飼い主も感電するため、必ず先にコンセントを抜くかブレーカーを落とす。電源を切ってからサルを離し、呼吸と心拍を確認する。呼吸がなければ口の中の異物を除いて胸部圧迫を始め、続けながら病院へ電話する。感電は口の熱傷だけでなく肺水腫や不整脈を数時間後に起こすため、見た目が軽くても今すぐ受診する。口元の熱傷は冷たい濡れタオルで冷やし、氷を直接当てると組織が傷む。水をかけると感電の危険が増し、低体温も招く。電気コードは全てカバーか配線ボックスに入れるのが予防の基本である。
課題延長コードをカバーせずに部屋んぽをさせていた。何でも口に入れてかじる習性を知りながら、電気コードの管理が甘かった。感電時にまず電源を切るという手順を知らなかった。
改善案部屋んぽの部屋の電気コードは全てカバーや配線ボックスで覆い、使わないコードは片づける。ヒーターにはカバーを付ける。ブレーカーの位置を確認し、感電時は電源を切ってから触る手順を家族で共有する。
Q16ケージの扉に尾を挟んだ怪我
朝の給餌中。急いでケージ扉を閉めたところ、6歳のリスザルの尾の先端が挟まり、金網の隙間から血が出ている。尾の先から5cmほどが垂れて動かず、本人はケージ内で鳴きながら尾を引きずっている。
適切な対応はどれか
- 尾の先が折れているか確かめるため、尾を持って曲げてみる
- 出血部をガーゼで圧迫して止血し、尾が垂れて動かないので当日受診する
- 尾は自然に治るので、消毒液をかけて様子を見る
- 垂れた部分は使えないので自分で切り落とす
正解B.出血部をガーゼで圧迫して止血し、尾が垂れて動かないので当日受診する
解説尾の挟まれによる出血は、清潔なガーゼで5分以上圧迫して止血し、途中で外さないことが基本である。尾の先が垂れて動かない、折れ曲がっている場合は骨折や神経損傷の可能性があり、当日受診する。壊死が進むと切断が必要になり、感染も起こしやすい。尾を持って曲げると痛みで暴れて骨折が悪化し、飼い主が咬まれる。消毒液だけでは骨折や壊死は治らない。自分で切り落とすのは大量出血と感染を招く重大な虐待行為になる。リスザルの尾は巻き付けには使わないがバランスに重要で、治療は獣医師に任せる。
課題急いで扉を閉めたことで尾の位置を確認しなかった。給餌に時間的な余裕がなく、扉の操作が雑になっていた。ケージ扉をゆっくり閉める習慣が定着していなかった。
改善案扉の開閉時は必ず尾と指の位置を確認し、ゆっくり閉める。給餌は余裕のある時間帯に行う。ガーゼと止血用の圧迫材を常備し、尾が垂れる・折れ曲がる場合は当日受診と決めておく。ドアや引き出しの挟まれ対策も同時に見直す。
Q17パネルヒーターに触れて足の裏が赤い怪我
12月の夜。ケージ内に設置したパネルヒーターのカバーが外れており、2歳のリスザルが足の裏を床につけずに歩き、見ると両足の裏が赤く一部に水ぶくれができている。ヒーターの表面は手で触ると熱い。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- ヒーターを止めて足を冷たい濡れタオルで冷やし、当日受診する
- 水ぶくれを針でつぶして中の液を出す
- アロエや人用のやけど軟膏を塗る
- 赤いだけなので冷やさずヒーターにカバーをつけて様子を見る
正解A.ヒーターを止めて足を冷たい濡れタオルで冷やし、当日受診する
解説足の裏の発赤と水ぶくれはヒーターによる低温〜中程度の熱傷で、まず熱源を止めてから、冷たい濡れタオルで患部を冷やし、当日受診する。足の裏は歩行に使うため、感染や潰瘍になると長期の治療が必要になる。水ぶくれをつぶすと感染の入口になる。人用の軟膏やアロエは舐めて誤飲するうえ、成分による刺激で悪化することがある。冷やさずに様子を見ると、熱が皮膚の奥まで残り損傷が広がる。冷却中も体全体を冷やしすぎないよう、室温は22℃以上を保つ。
課題ヒーターのカバーが外れていることに気づかず、点検を怠っていた。リスザルは何でも触り登るため、熱源に直接触れられる状態は熱傷の原因になる。ヒーターの表面温度を確認していなかった。
改善案ヒーターは必ずカバーで覆い、毎朝カバーと表面温度を確認する。ケージ内に設置する場合は金網の外側からの加温や、触れない位置への配置にする。熱傷は冷たい濡れタオルで冷やして受診と家族で共有する。
Q18窓ガラスに激突して鼻血と口の出血怪我
春の午前、部屋んぽ中。カーテンを開けた窓ガラスに向かって4歳のリスザルが飛び、ガラスに激突して床に落ちた。鼻から血が出て口の中も切れており、ふらついて歩き、片目を閉じている。落下の高さは1m程度。
適切な対応はどれか
- 鼻にティッシュを詰めて止血し、元気そうなら1週間様子を見る
- ぶつかっただけなので、部屋んぽを続けて動きを観察する
- 口の出血をうがいさせるため水を口に流し込む
- 暗いキャリーに入れて安静にし、ふらつきと片目を閉じる症状があるので今すぐ受診する
正解D.暗いキャリーに入れて安静にし、ふらつきと片目を閉じる症状があるので今すぐ受診する
解説ガラスへの激突は頭部への強い衝撃で、鼻血・口内出血に加えてふらつきと片目を閉じる症状があれば、脳の損傷や眼球の外傷、顔面骨折が疑われる。暗いキャリーで安静を保ち、今すぐ受診する。鼻にティッシュを詰めると呼吸を妨げ、頭部外傷の症状は数時間後に悪化することもあるため1週間待つのは危険。部屋んぽを続ければ再度の衝突や落下を招く。口に水を流し込むと誤嚥する。窓ガラスにはカーテンやシートで見える印をつけ、部屋んぽ中は窓を閉めて覆う対策が予防となる。
課題部屋んぽ中に窓のカーテンを開けたままにしており、ガラスを認識できないサルが外へ飛び出そうとした。窓は脱走と衝突の両方のリスクがあることを軽視していた。頭部外傷の症状を知らなかった。
改善案部屋んぽ中は窓を閉め、カーテンやシートでガラスを覆う。照明・扇風機・鏡も同様にカバーする。ふらつき・片目を閉じる・嘔吐は頭部外傷のサインとして即受診と覚えておき、暗くできるキャリーを部屋に常備する。
Q19枝にかけたロープに指が絡まり腫れた怪我
夏の朝。ケージ内のロープがほつれ、3歳のリスザルの左手の指2本が繊維に絡まって吊り下がった状態で発見した。ほどいて解放したが、指は紫色に腫れ、手を握れない。血の巡りが悪かった時間は不明で、少なくとも数時間はたっている可能性がある。
最も適切な対応はどれか
- 血流が戻れば腫れは引くので、温めてマッサージして様子を見る
- 腫れた指を冷やし、壊死や骨折の可能性があるため当日中に受診する
- 腫れを抑える人用の湿布を指に巻く
- 指が使えなくても生活できるので、ロープを撤去するだけで終わりにする
正解B.腫れた指を冷やし、壊死や骨折の可能性があるため当日中に受診する
解説長時間血流が止まった指は、紫色の腫れがあれば壊死や骨折、靭帯損傷の可能性があり、当日中に受診して評価を受ける。壊死が進むと指の切断が必要になり、感染で全身状態も悪化する。搬送までは軽く冷やして安静にする。温めてマッサージすると壊死部の毒素が全身に回ったり、骨折があれば悪化する。人用の湿布は成分を舐めて中毒を起こすうえ、小さな指には不適切。ロープを撤去するのは予防として正しいが、受診しない理由にはならない。ほつれたロープや細い繊維は指や尾が絡まる事故の原因になるため、毎日点検する。
課題ロープのほつれを点検せずに放置していた。夜間のケージ内を確認する習慣がなく、絡まった状態が数時間続いた。ケージ内の遊具の安全性を導入時にだけ確認して以後見直していなかった。
改善案ロープやハンモックは毎日ほつれと緩みを確認し、繊維がほどけたものは即交換する。遊具は交代で入れ替えるついでに点検する。就寝前と起床時にケージ内を目視で確認し、指や尾の腫れ・変色は当日受診と決めておく。
Q20序列争いで耳が裂けた怪我
秋の夕方。5頭飼育のケージで大きな鳴き声がし、駆けつけると4歳のオスの左耳が裂けて血が滴っている。他の個体は落ち着いているが、そのオスは隅で震え、別のオスがまだ睨んでいる。傷は2cmほどで、血はにじみ続けている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 傷は耳なので命に関わらないと考え、そのまま群れに残す
- 興奮を鎮めるため群れ全体を叱り、ケージを叩いて静かにさせる
- 傷ついた個体を隔離し、傷を流水で洗ってガーゼで圧迫し当日受診する
- 耳の傷に消毒用アルコールをたっぷりかけて止血する
正解C.傷ついた個体を隔離し、傷を流水で洗ってガーゼで圧迫し当日受診する
解説咬傷は隔離が最優先で、加害個体から離した別ケージに移し、傷を流水で洗ってから清潔なガーゼで5分以上圧迫する。耳は血管が多く出血が続きやすく、裂傷は縫合が必要なことが多いため当日受診する。群れに残せば再攻撃を受け、弱った個体は序列争いの標的になり続ける。ケージを叩いたり叱ると群れ全体が興奮してさらに攻撃が起きる。アルコールは強い痛みと組織の損傷を起こし、暴れて傷が広がる。序列争いが続く群れは、隠れ家と餌場を複数に分けて競合を減らすことが予防になる。
課題群れの序列争いのサインを見逃し、隠れ家や餌場が1か所しかなかった可能性がある。オス同士の緊張が高まっていたことに気づけなかった。隔離用ケージやガーゼの準備がなく、対応が遅れやすかった。
改善案隠れ家と餌場・水場を複数に分け、餌は複数箇所に隠す。オスの数と序列を観察し、追い回しが続けば獣医師に相談する。隔離用ケージ・ガーゼを常備し、咬傷は隔離・洗浄・圧迫・当日受診の手順を家族で共有する。
Q21扇風機の羽根で指を切った怪我
真夏の午後、部屋んぽ中に扇風機を回したままにしていた。2歳のリスザルが扇風機のカバーの隙間に手を入れ、右手の指から出血して叫んでいる。指の先端が一部欠けており、血が床に落ちている。本人は興奮して跳び回っている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 扇風機を止め、タオルで包んで落ち着かせガーゼで5分以上圧迫し、当日中に受診する
- 追いかけて捕まえ、傷口をティッシュで拭いて絆創膏を貼る
- 興奮が収まるまで自由に走らせ、落ち着いてから傷を見る
- 指の先端が欠けているので、瞬間接着剤で傷を閉じる
正解A.扇風機を止め、タオルで包んで落ち着かせガーゼで5分以上圧迫し、当日中に受診する
解説まず扇風機を止めて再受傷を防ぎ、興奮した個体を追いかけずにタオルで体と顔を覆って暗くし落ち着かせる。清潔なガーゼで5分以上圧迫して止血し、途中で外さない。指の先端が欠けている場合は縫合や感染予防が必要なので当日中に受診し、出血が多く止まらなければ今すぐ受診する。追いかけると興奮して出血が増え、咬まれる。ティッシュは傷に付着し絆創膏は舐めて誤飲する。自由に走らせる間に出血が続く。瞬間接着剤は組織を傷め感染を閉じ込める。扇風機は部屋んぽ中は止めるのが原則である。
課題部屋んぽ中に扇風機を回したままにしていた。手を入れられる隙間のあるカバーは、好奇心の強いリスザルには危険である。興奮した個体を追いかけると悪化することを知らなかった。
改善案部屋んぽ中は扇風機を止めるか部屋から出し、エアコンで28℃以下を保つ。照明・窓・コードもあらかじめ対策する。厚手のタオルとガーゼを部屋に常備し、出血は圧迫5分以上・止まらなければ即受診と決めておく。
Q22熱いコーヒーをかぶって背中がただれた怪我
冬の朝、来客中に部屋んぽをさせていた。3歳のリスザルがテーブルに飛び乗り、淹れたてのコーヒーカップを倒して頭から背中にかけて熱い液体をかぶった。叫んで走り回り、毛が濡れて皮膚が赤くなっている。来客は動転している。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 毛を乾かすためドライヤーの温風を当てる
- 捕まえてタオルで包み、冷たい濡れタオルで患部を冷やしながら当日中に受診する
- 皮膚が赤いだけなので、毛が乾けば大丈夫と判断して様子を見る
- バターやオリーブオイルを塗って皮膚を保護する
正解B.捕まえてタオルで包み、冷たい濡れタオルで患部を冷やしながら当日中に受診する
解説熱い液体による熱傷は、毛に染み込んだ熱が皮膚を傷め続けるため、まず厚手のタオルで捕まえて落ち着かせ、冷たい濡れタオルで患部を冷やし当日中に受診する。広範囲の熱傷や水ぶくれがあれば今すぐ受診する。ドライヤーの温風は熱傷を悪化させる。赤いだけに見えても数時間後に水ぶくれや皮膚の壊死が現れることがあり、様子見は危険。油やバターは熱を閉じ込めて悪化させ、舐めて下痢の原因にもなる。冷やしすぎで低体温にならないよう、患部以外はタオルで保温し室温22℃以上を保つ。
課題来客時にサルをケージに戻さず部屋んぽを続けた。熱い飲み物をテーブルに置いたままにしており、テーブルに飛び乗る習性への配慮がなかった。家事や来客時はケージに戻す原則が守られていなかった。
改善案来客時や家事中は必ずケージに戻す。部屋んぽ中は熱い飲み物や鍋を部屋に置かない。熱傷は冷たい濡れタオルで冷やして受診の手順をメモにして家族と共有し、厚手のタオルを部屋に常備する。
Q23引き出しを開けて指を挟み動かない事故
夏の夕方、部屋んぽ中。4歳のリスザルが机の引き出しを開け、閉まった拍子に右手の指を挟んだ。引き出しを開けて解放したが、指が青紫色に腫れ、手を握らずに枝もつかめない。本人は指を舐め続けている。
適切な対応はどれか
- 指を軽く冷やして安静にし、腫れて動かせないので当日中に受診してレントゲンを撮る
- 指を引っ張ってまっすぐにし、テープで固定する
- 舐めて治るので引き出しにロックをつけて様子を見る
- 腫れが引くよう温めて血行をよくする
正解A.指を軽く冷やして安静にし、腫れて動かせないので当日中に受診してレントゲンを撮る
解説挟まれた指が腫れて動かせない場合は骨折や脱臼の可能性があり、軽く冷やして安静にし、当日中に受診してレントゲンを撮る。枝をつかめない状態は樹上で暮らす動物にとって生活全体に影響する。指を引っ張ったりテープで固定すると、骨折が悪化し暴れて咬まれる。ロックは予防として正しいが、既に受傷した指は舐めても治らず、舐め続けることで傷が広がり感染する。温めると腫れと内出血が増える。引き出しを開ける知能があるため、部屋んぽ中は引き出しにロック、ドアはストッパーで固定するのが原則である。
課題引き出しを開ける知能を知りながらロックをしていなかった。部屋んぽ中の目配りが不十分で、挟まれた瞬間を防げなかった。腫れて動かない指を舐めさせたままにすると悪化することを知らなかった。
改善案部屋んぽの部屋の引き出しは全てチャイルドロックをつけ、ドアはストッパーで固定する。ケージ扉はゆっくり閉める。指や尾の腫れ・変色・動かない場合は当日受診と決めておき、霊長類のレントゲンが撮れる病院を事前に確認する。
Q24ケージの鍵を開けて窓から逃げた事故
初夏の午前10時。買い物から帰ると、ケージの扉が開き、換気のため少し開けていた窓の網戸が外れていた。5歳のオスのリスザルがベランダの手すりに座り、隣家の木を見ている。ケージには仲間のメスが残っており、しきりに鳴いている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 急いでベランダに出て捕まえに走る
- 大声で名前を呼び、近所の人にも手伝ってもらって追い込む
- 追いかけず、好物とケージの仲間の声で誘い、静かに戻るのを待つ
- 自分で戻ってくるまで窓を閉め、家の中で待つ
正解C.追いかけず、好物とケージの仲間の声で誘い、静かに戻るのを待つ
解説逃げたリスザルは追いかけると驚いて遠くへ逃げ、電線や車道など危険な場所へ行くため、追いかけないのが原則である。仲間の声と好物で誘うのが最も有効で、ケージの仲間をキャリーで近くに連れて行き、好物を手前に置いて静かに待つ。ベランダは猛禽やカラスの危険もあり、飼い主が落ち着いた行動をとることで戻る可能性が高まる。大勢で追い込むと恐怖で逃走が広がる。窓を閉めて家の中で待つと、外へ出る道を残したまま時間だけがたつ。ケージの二重ロックと窓の施錠は日常の基本であり、脱走時の連絡先も準備しておく。
課題鍵を開ける知能があるのにケージが二重ロックになっておらず、窓も網戸だけで開けたまま外出した。逃走時の手順を決めていなかった。外出中のケージの安全確認が不十分だった。
改善案ケージ扉は南京錠を含む二重ロックにし、外出前に施錠を確認する。窓は網戸だけでなく必ず施錠し、換気はエアコンで補う。逃走時は追わず仲間の声と好物で誘う手順、および自治体や警察への連絡先をメモして家族で共有する。
Q25足元にいたサルを踏んでしまった事故
冬の夜、洗濯物を抱えて廊下を歩いていたところ、部屋んぽ中の2歳のリスザルが足元に来ていて踏んでしまった。悲鳴を上げて逃げたが、今は隅でうずくまり、腹を押さえるように丸まって呼吸が速い。歯茎の色が白っぽい。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 触らずに暗いキャリーへ静かに移し保温して、今すぐ受診する
- 痛がっているだけなので、好物を与えて元気になるか確認する
- 腹を触って骨折や内臓の異常を自分で確認する
- 外傷が見えないので、翌朝まで様子を見る
正解A.触らずに暗いキャリーへ静かに移し保温して、今すぐ受診する
解説踏みつけは外傷が見えなくても内臓損傷や内出血、肋骨骨折を起こす。呼吸が速く、歯茎が白っぽいのはショックや内出血のサインであり、今すぐ受診する。無理に触らず、タオルを敷いた暗いキャリーに静かに移し、布で包んだカイロで保温して搬送する。好物を与えても内出血は止まらず、食べさせると麻酔や手術が必要な時に支障が出る。腹を触ると痛みで咬まれ、内臓損傷を悪化させる。翌朝まで待つとショックが進んで死亡する危険が高い。歩く時は床を確認し、家事の時はケージに戻す原則が事故を防ぐ。
課題洗濯物を抱えて視界が悪いのに、部屋んぽ中のサルを自由にさせていた。足元に来て服をよじ登る習性を考慮しておらず、家事中はケージに戻す原則が守られていなかった。
改善案家事・来客・荷物を抱える時は必ずケージに戻す。部屋んぽ中は床を確認しながら歩く。呼吸が速い・歯茎が白い・うずくまるは即受診のサインと覚えておき、キャリーとカイロを準備し夜間病院の連絡先を貼っておく。
Q26浴槽に落ちて水を飲んだ事故
冬の夜、部屋んぽ中に浴室のドアが開いており、3歳のリスザルが残り湯のある浴槽に落ちた。数分後に音で気づいて引き上げると、ずぶ濡れで咳き込み、体が震えている。呼吸はあるが口から水が出て、ぐったりしている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 逆さにして体を振り、肺の水を出す
- ドライヤーの温風を強で当て一気に乾かす
- タオルで水気を拭き、布で包んだカイロで保温して呼吸を観察し今すぐ受診する
- 咳が止まれば大丈夫なので、乾かしてケージに戻し翌朝まで様子を見る
正解C.タオルで水気を拭き、布で包んだカイロで保温して呼吸を観察し今すぐ受診する
解説溺水では気道に入った水や低体温に加え、数時間後に肺水腫が起こることがあり、呼吸があっても今すぐ受診する。まず口の中の水を軽く拭き、タオルで水気を吸い取り、布で包んだカイロで保温しながら呼吸を観察する。呼吸が止まれば口の異物を除いて胸部圧迫と人工呼吸を始める。逆さに振ると脊椎を痛め、吐物を誤嚥する。ドライヤー強の温風は熱傷と急な体温変化を招く。咳が止まっても肺の炎症は遅れて現れるため、翌朝まで待つのは危険。浴室のドアは閉め、浴槽の水は抜くのが予防の基本である。
課題部屋んぽ中に浴室のドアが開き、浴槽に湯が残っていた。行動範囲を限定せず、目を離した数分間に事故が起きた。ドアストッパーで固定すべきドアの管理が不十分だった。
改善案部屋んぽの部屋は浴室・トイレ・台所から離し、ドアは閉めてストッパーで固定する。浴槽の水は常に抜く。溺水後は呼吸があっても即受診と決めておき、タオルとカイロを部屋に常備する。
Q27ケージに入れていた犬が同じ部屋に事故
秋の午後。来客の連れてきた中型犬がリビングに入り、部屋んぽ中の4歳のリスザルに向かって吠えて追いかけた。サルはカーテンレールに逃げ上がったが、犬はレールの下でジャンプを繰り返している。サルは叫び続け、レールが揺れている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- サルを先に捕まえようとカーテンレールに手を伸ばす
- 犬を部屋から出して落ち着かせ、サルは仲間の声や好物で自ら降りるのを待つ
- 犬とサルを慣らすため、そのまま様子を見る
- 大声で両方を叱って動きを止める
正解B.犬を部屋から出して落ち着かせ、サルは仲間の声や好物で自ら降りるのを待つ
解説犬・猫・フェレットとは同じ部屋にしないのが原則で、この場面ではまず脅威である犬を部屋から出すことが最優先である。興奮したサルにいきなり手を伸ばすと、恐怖で咬まれたりレールから落下して骨折する。犬を出したのち、部屋を静かにし、仲間の声や好物で誘って自ら降りるのを待つ。落下すれば触らずキャリーに移して受診する。慣らそうとして様子を見ると、犬の捕食本能が刺激されて咬殺事故につながる。大声はサルと犬の両方をさらに興奮させ、落下や攻撃を招く。来客に犬がいる時は事前にケージに戻すのが基本である。
課題来客が犬を連れてくることを知りながらサルをケージに戻していなかった。犬などの捕食動物と同じ空間に置く危険を軽視していた。来客時はケージに戻すという原則が守られていなかった。
改善案来客時、特に他の動物が来る時は必ず事前にケージに戻し、扉を二重ロックする。犬・猫・フェレットはサルの部屋に入れない。パニック時は追わず、部屋を静かにして好物と仲間の声で誘う手順を家族と来客に共有する。
Q28カーテンレールから落ちて立てない事故
冬の午前。部屋んぽ中の6歳のリスザルがカーテンレールを走っていた際、レールごと外れて床に落ちた。落下後は後ろ足を両方とも動かさず、前足だけで這おうとしている。尿を漏らしており、触ると後ろ足の反応が鈍い。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 後ろ足をつねって反応を確かめ、動かないなら安静にして翌日受診する
- 抱き上げて後ろ足をマッサージし、血行を戻す
- 体をひねらないよう板やタオルに乗せて暗いキャリーに入れ、今すぐ受診する
- 尿を漏らしただけなので、ケージに戻して落ち着かせる
正解C.体をひねらないよう板やタオルに乗せて暗いキャリーに入れ、今すぐ受診する
解説落下後に後ろ足が両方動かず尿を漏らしている場合、脊椎の骨折や脊髄損傷が強く疑われる。体をひねると損傷が広がるため、板や硬めのタオルに水平に乗せて動かないよう固定し、暗いキャリーに入れて今すぐ受診する。落下・感電後に動けない状態は即受診の目安に当たる。足をつねる検査は飼い主が行っても正確でなく、翌日まで待つと回復の可能性が失われる。抱き上げてマッサージすると脊髄をさらに傷つける。尿漏れは神経損傷のサインであり、ケージに戻すのは治療の機会を逃す。カーテンレールは登れないよう対策が必要である。
課題カーテンレールに登る習性を知りながら固定を確認しておらず、着地点にクッションもなかった。落下時の搬送方法を知らず、脊椎損傷の危険を認識していなかった。
改善案カーテンレールは登れないようカバーするか、頑丈に固定する。着地点にクッションを置き、部屋んぽ中は常に目を離さない。動けない時は体をひねらず板に乗せて即受診と覚え、キャリーと板状のものを常備する。
Q29ドアに尾を挟まれ皮がむけた事故
春の夜、家族がリビングのドアを閉めた瞬間、部屋んぽ中の2歳のリスザルの尾が挟まった。すぐ開けたが、尾の中ほどの皮膚が数cmむけて骨が見え、血が滴っている。サルは叫んで尾を引きずりながら逃げ回っている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- タオルで包んで捕まえ、ガーゼで傷を圧迫し心臓側を軽く押さえて今すぐ受診する
- 尾に包帯をきつく巻いて血を止め、翌日受診する
- むけた皮膚を元に戻して絆創膏で貼り付ける
- 尾は再生するので、消毒して様子を見る
正解A.タオルで包んで捕まえ、ガーゼで傷を圧迫し心臓側を軽く押さえて今すぐ受診する
解説尾の皮膚が広くむけて骨が見える状態は、感染と壊死の危険が高く、出血も多いため今すぐ受診する。逃げ回る個体を追わず厚手のタオルで包んで捕まえ、清潔なガーゼで5分以上圧迫し、尾の心臓側を軽く押さえて出血を減らす。包帯をきつく巻くと血流が止まり壊死を招き、翌日まで待つと感染が進む。むけた皮膚を戻しても定着せず、絆創膏は舐めて誤飲する。リスザルの尾は再生しない。ドアの開閉時は尾の位置を確認し、部屋んぽ中はドアストッパーで固定するのが予防の基本である。
課題部屋んぽ中にドアをストッパーで固定しておらず、家族がサルの位置を確認せずに閉めた。家族全員が尾の挟まれリスクを共有していなかった。ガーゼやタオルの準備がなく対応が遅れた。
改善案部屋んぽ中はドアをストッパーで固定し、家族全員にドアと引き出しの注意を共有する。閉める前に尾と指の位置を確認する習慣をつける。厚手のタオル・ガーゼを部屋に常備し、尾の重い傷は即受診と決めておく。
Q30ベランダでカラスに襲われそうになった事故
夏の朝。窓の施錠を忘れ、2歳のリスザルがベランダに出た。そこにカラス2羽が舞い降りて威嚇し、サルは手すりの端で固まって叫んでいる。飼い主は室内から見つけたが、ベランダに出ると手すりの外へ飛ぶかもしれない。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 手すりの外に落ちる前に急いで駆け寄って捕まえる
- カラスに向かって物を投げて追い払う
- 静かに窓を開けて室内から好物と仲間の声で誘い、カラスは音で遠ざける
- サルが自力で戻るまで室内で待つ
正解C.静かに窓を開けて室内から好物と仲間の声で誘い、カラスは音で遠ざける
解説ベランダは猛禽やカラスがサルを襲う場所で、屋外に出さないのが原則である。手すりの端で固まった個体に駆け寄ると、驚いて外へ飛び降りて落下や逸走につながる。静かに窓を開けて室内側に好物を置き、ケージの仲間の声が聞こえるようにして誘う。カラスは手を叩く音などで距離を取らせる。物を投げるとカラスが興奮して攻撃したり、サルがパニックで飛ぶ。室内で待つだけではカラスの攻撃を許してしまう。戻ったら傷がないか確認し、咬傷や引っかき傷があれば当日受診する。窓の施錠は毎回確認する。
課題窓の施錠を忘れ、ベランダに出られる状態になっていた。カラスや猛禽が来るベランダの危険性を軽視していた。逸走時は追いかけないという原則が身についていなかった。
改善案窓は部屋んぽ前に全て施錠し、補助ロックを追加する。ベランダに出る窓の前にはサルが開けられないフェンスを設ける。逃げた時は追わず好物と仲間の声で誘う手順を家族で共有し、屋外での傷は当日受診と決めておく。
Q31チョコレートの箱を開けて食べた中毒・誤飲
バレンタインの夜。部屋んぽ中の3歳のリスザルがテーブルの上の箱を開け、板チョコを半分ほど食べた。30分後、落ち着きなく跳び回り、心臓の鼓動が速く、震えとよだれが出ている。飼い主は「甘いものが好きだから」と気にしていなかった。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 牛乳を飲ませてチョコを薄める
- 口に指を入れて無理やり吐かせる
- 元気に跳んでいるので、翌朝まで様子を見る
- 食べた量とパッケージを確認し、病院に電話して今すぐ受診する
正解D.食べた量とパッケージを確認し、病院に電話して今すぐ受診する
解説チョコレートはリスザルにとってNG食品であり、テオブロミンとカフェインが1kg前後の小さな体では強い中毒を起こす。興奮、頻脈、震え、よだれは中毒症状で、けいれんや不整脈に進むため、食べた量とパッケージを持って病院に電話し今すぐ受診する。飼い主が無理に吐かせると誤嚥や食道損傷を起こし、暴れて咬まれる。牛乳は乳製品としてNGで下痢を起こし、毒を薄める効果はない。跳び回るのは中毒による興奮で、元気の証ではない。人の菓子・チョコは鍵付き収納にしまうのが原則である。
課題人の菓子を部屋んぽ中にテーブルに置いたままにしていた。引き出しや箱を開ける知能があるのに管理が甘く、チョコが霊長類に有毒だという知識がなかった。中毒の興奮を元気と誤解していた。
改善案菓子・チョコ・薬・タバコは鍵付き収納に入れ、部屋んぽ中はテーブルに何も置かない。NG食品一覧を冷蔵庫に貼り家族で共有する。誤食時はパッケージを持って病院に電話し、自分で吐かせない手順を決めておく。
Q32飼い主の薬の錠剤が減っている中毒・誤飲
日曜の午前。ピルケースが床に転がり、飼い主の降圧剤が2錠なくなっている。部屋んぽ中の5歳のリスザルが近くにおり、口をもぐもぐしていた。今のところ症状はないが、飲んだかどうかは確定できない。かかりつけは休診日である。
最も適切な対応はどれか
- 症状がないので、出るまで様子を見る
- 薬の名前と成分・量を確認し、夜間休日対応の病院に電話して指示を受けすぐ受診する
- 水をたくさん飲ませて薬を薄める
- 塩水を飲ませて吐かせる
正解B.薬の名前と成分・量を確認し、夜間休日対応の病院に電話して指示を受けすぐ受診する
解説人用の降圧剤は1kg前後の体には過量で、血圧低下、徐脈、意識障害が数時間後に出ることがある。飲んだ疑いがあるだけでも、薬の名前・成分・錠数を確認し、休日対応の病院に電話して指示を受けすぐ受診する。症状が出てからでは処置が遅れ、吸着剤などの処置は早いほど効果が高い。症状がないからと様子を見るのは危険。水を大量に飲ませても薬の吸収は防げず、塩水で吐かせる方法は塩中毒を起こし、小型霊長類には致命的になる。薬は鍵付き収納に入れるのが原則で、ピルケースを開ける知能を前提に管理する。
課題薬を鍵付き収納に入れず、ピルケースをサルの届く場所に置いていた。引き出しやケースを開ける知能を過小評価していた。休日に対応できる病院の連絡先を準備しておらず、判断に時間がかかった。
改善案薬・タバコ・電池・小物は全て鍵付き収納に入れ、部屋んぽ前に床とテーブルを点検する。休日・夜間に霊長類を診る病院の連絡先をケージ横に貼る。誤飲時は薬の情報を持って電話し、自分で吐かせない手順を家族で共有する。
Q33野外で捕まえたバッタを与えた後に嘔吐中毒・誤飲
秋の夕方。子どもが公園で捕まえたバッタを「虫が好きだから」と4歳のリスザルに数匹与えた。2時間後、嘔吐を2回し、よだれが多く、ふらついている。公園は前日に除草剤が散布されていた可能性がある。
最も適切な対応はどれか
- 虫は普段から食べているので、消化不良と考えて様子を見る
- 吐いた物と与えた虫の残りを持って、今すぐ受診する
- 吐き気止めとして人の胃薬を少量与える
- 残りのバッタを全部与えて胃を満たす
正解B.吐いた物と与えた虫の残りを持って、今すぐ受診する
解説野外で採った虫はNG食品で、農薬・除草剤や寄生虫を体内に持っている可能性がある。嘔吐、よだれ、ふらつきは有機リン系などの農薬中毒の症状で、急速にけいれんや呼吸困難へ進むため、吐物と虫の残りを持って今すぐ受診する。普段の虫と野外の虫は安全性が全く異なり、消化不良と決めつける放置は危険。人の胃薬は成分や用量が合わず、中毒の治療を遅らせる。残りのバッタを与えれば毒の摂取量が増える。虫は市販の養殖コオロギやミルワームに限り、子どもにも与えてよい餌を明確に伝えておく。
課題家族がNG食品を共有しておらず、子どもが善意で野外の虫を与えた。除草剤散布の可能性を確認していなかった。餌の管理を飼い主1人が把握し、家族への周知が不足していた。
改善案与えてよい餌とNG食品の一覧を家族全員が見える場所に貼る。虫は市販の養殖品に限定し、子どもには飼い主の許可なく与えないルールを作る。中毒疑いは吐物と原因物を持って即受診の手順を共有する。
Q34ボタン電池がなくなり食欲不振中毒・誤飲
冬の朝。昨日部屋んぽ中に時計を分解して遊んでいた3歳のリスザルが、今朝から餌を食べずよだれを垂らし、腹を触られるのを嫌がる。時計のボタン電池がどこにも見当たらない。便には電池は出ていない。
最も適切な対応はどれか
- 便に出るまで待ち、食欲が戻るか見る
- 電池を早く出すため、食物繊維の多い野菜を大量に与える
- 電池の誤飲を疑い、今すぐ受診してレントゲンで位置を確認する
- 電池は小さいので害はないと考え、通常通り過ごす
正解C.電池の誤飲を疑い、今すぐ受診してレントゲンで位置を確認する
解説ボタン電池は消化管内で放電し、数時間で粘膜を化学的に損傷して穿孔を起こす。食欲不振、よだれ、腹の痛がりはその兆候であり、電池が見当たらない状況では今すぐ受診してレントゲンで位置を確認し、必要なら内視鏡や手術で摘出する。便に出るのを待つ間に食道や胃が損傷する。野菜を大量に与えても電池は排出されず、むしろ処置の妨げになる。小さくても電池は重大な危険物で、通常通り過ごすと穿孔や腹膜炎で死亡する恐れがある。電池・小物は鍵付き収納に入れ、分解できる物を部屋に置かないのが予防である。
課題分解できる時計を部屋んぽ中に置いたままにしていた。何でも口に入れ、物を分解する知能を前提とした部屋の管理ができていなかった。電池がなくなった時点で受診を判断できなかった。
改善案部屋んぽの部屋から電池入りの小物・リモコン・時計を撤去し、鍵付き収納に入れる。部屋んぽ後は物が壊れていないか確認する。小物がなくなり食欲不振・よだれがあれば即受診と決め、レントゲンが撮れる病院を確認しておく。
Q35アボカドとヨーグルトのおやつ後に下痢中毒・誤飲
初夏の夜。ネットで「サルは果物と乳製品が好き」と読んだ家族が、2歳のリスザルにアボカドとヨーグルトをおやつに与えた。翌朝、水様便を数回し、ぐったりして呼吸が速く、餌に手をつけない。
最も適切な対応はどれか
- 水様便でぐったりし呼吸が速いので、与えた物を伝えて今すぐ受診する
- 乳製品の下痢は一過性なので、ヨーグルトをやめて様子を見る
- 整腸のためヨーグルトをさらに与える
- 下痢止めの人用薬を半分にして与える
正解A.水様便でぐったりし呼吸が速いので、与えた物を伝えて今すぐ受診する
解説アボカドと乳製品はいずれもリスザルのNG食品である。アボカドの成分は心臓や呼吸に影響し、乳製品は下痢を起こす。水様便でぐったりし呼吸が速い状態は、今すぐ受診の目安に当たる。与えた食品と量を伝え、便の写真も持参する。乳製品の下痢と決めつけて様子を見ると、アボカド中毒による呼吸困難を見逃す。ヨーグルトの追加は下痢を悪化させる。人用の下痢止めは用量が合わず、腸内の毒素を留める。家族がネット情報だけで餌を決めた点が問題で、NG食品の共有が必要である。
課題家族がネット情報をもとに、NG食品であるアボカドと乳製品を与えた。餌の判断を飼い主以外が独自に行い、NG食品の一覧が家族で共有されていなかった。中毒症状と単なる下痢の区別がつかなかった。
改善案NG食品一覧を冷蔵庫や餌置き場に貼り、家族の誰も勝手におやつを与えないルールにする。副食は野菜・虫・ゆで卵・少量の果物に限る。ぐったり・呼吸が速い・水様便は即受診と決め、与えた物を伝えられるよう記録する。
Q36真夏の停電でエアコンが止まった環境・災害
8月の午後2時、外気温36℃。停電でエアコンが止まり、締め切った部屋の温度は1時間で33℃に上がった。3頭のリスザルが枝で口を開けて浅く速い呼吸をし、動きが鈍く、水場にも行かない。復旧の見込みは不明である。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 冷たい水をかけて全身を一気に冷やす
- 窓を開けて日陰を作り、凍らせたペットボトルを布で包んで置き、水を飲ませ症状が続けば即受診する
- 停電が復旧するまで、暗くして静かに待つ
- 氷水に体を浸けて体温を下げる
正解B.窓を開けて日陰を作り、凍らせたペットボトルを布で包んで置き、水を飲ませ症状が続けば即受診する
解説リスザルの適温は22〜28℃で、33℃で口を開けて呼吸するのは熱中症の初期症状である。まず風通しを作って日陰にし、凍らせたペットボトルや保冷剤を布で包んでケージに置いて緩やかに冷やし、水を飲めるようにする。改善しなければ、あるいは意識が鈍ければ、車内を冷やして今すぐ受診する。冷たい水や氷水で一気に冷やすと血管が収縮して熱がこもり、ショックを起こす。復旧を待つだけでは体温が上がり続ける。夏の停電に備えて保冷剤、扇風機用の乾電池、避難先を準備しておく。
課題夏の停電への備えがなく、締め切った部屋で温度が急上昇した。温度計を見て早期に対処する習慣がなく、口を開けた呼吸が出るまで気づかなかった。避難先の想定がなかった。
改善案冷凍庫に保冷剤とペットボトル氷を常備し、乾電池式扇風機を用意する。最高最低温度計で室温を監視し、30℃を超えたら対策する。停電が長引く場合の避難先(車・親戚宅など)を決め、キャリーで移動できるよう準備する。
Q37地震で棚が倒れケージが傾いた環境・災害
冬の深夜、震度5強の地震。本棚が倒れてケージに寄りかかり、ケージが傾いて枝が落下している。中の2頭のリスザルが叫び続け、1頭は枝の下敷きになりかけている。余震が続き、部屋の照明は消えている。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 自分の安全を確保した上で懐中電灯で状況を確認し、ケージを立て直して落ちた枝を除き、傷を確認する
- 余震が怖いのでケージの扉を開けて2頭を自由にする
- 暗闇の中で急いで手を入れて2頭を取り出す
- 余震が収まるまで一切近づかず、朝まで待つ
正解A.自分の安全を確保した上で懐中電灯で状況を確認し、ケージを立て直して落ちた枝を除き、傷を確認する
解説災害時は飼い主自身の安全が最優先で、履物と懐中電灯を確保してから近づく。ケージを立て直し、落ちた枝を除いて、下敷きになった個体に出血や足を引きずる様子がないか確認する。動けない個体は暗いキャリーに移し、余震が落ち着き次第受診する。扉を開けて自由にすると、割れたガラスや倒れた物の間で怪我をし、逸走の危険もある。暗闇でパニック状態の個体に手を入れると咬まれ、余計に興奮する。朝まで放置すると下敷きの個体が圧迫や低体温で死亡する。ケージは倒れないよう壁に固定し、周囲に倒れる家具を置かないのが備えである。
課題ケージの近くに固定されていない本棚があり、地震で倒れてケージを直撃した。ケージ自体も固定されておらず、枝の固定も不十分だった。停電時の照明やキャリーなど災害用の準備がなかった。
改善案ケージを壁に固定し、周囲に倒れる家具を置かない。枝と棚板をしっかり固定する。懐中電灯・キャリー・カイロ・数日分のペレットを防災セットとしてケージ横に置く。避難所は動物受け入れ可か事前に確認し、霊長類を運ぶ手段も決めておく。
Q38冬の停電で暖房が止まり温度低下環境・災害
1月の夜11時。大雪で停電し、パネルヒーターとエアコンが止まった。室温は1時間で17℃まで下がり、ケージの3頭のリスザルが巣箱で身を寄せ合って震えている。復旧は翌朝以降と案内されている。カセットコンロと湯たんぽ、使い捨てカイロがある。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- カセットコンロを部屋でつけっぱなしにして室温を上げる
- 湯たんぽとタオルで包んだカイロを巣箱に入れ、ケージ全体を毛布で覆い、朝まで温度を確認する
- 使い捨てカイロをそのまま巣箱に入れて全頭を密着させる
- 3頭とも布団に入れて人と一緒に寝かせる
正解B.湯たんぽとタオルで包んだカイロを巣箱に入れ、ケージ全体を毛布で覆い、朝まで温度を確認する
解説18℃以下はリスザルにとって危険な温度で、放置すると低体温と低血糖が進む。湯たんぽやタオルで包んだ使い捨てカイロを巣箱の近くに入れ、ケージ全体を毛布で覆って熱を逃がさず、温度計で朝まで定期的に確認する。群れで身を寄せ合う習性も保温を助ける。カセットコンロを閉め切った部屋でつけると一酸化炭素中毒で人もサルも命を落とし、火災の危険もある。カイロを布で包まず入れると低温熱傷を起こす。布団に入れると人が寝返りで圧迫し、脱走やヘルペスなど人からの感染の危険もある。
課題冬の停電時の代替の保温手段を準備しておらず、危険な暖房法を検討する状況になった。最高最低温度計で室温を監視する体制はあったが、停電に備えた毛布やカイロの置き場が決まっていなかった。
改善案冬は電池不要の保温手段(湯たんぽ・使い捨てカイロ・毛布・断熱シート)を防災セットとして常備し、カイロは必ず布で包む手順を覚える。カセットコンロや石油ストーブは換気と安全確認なしに使わない。長期停電時の避難先を決めておく。
Q39梅雨の高湿度でケージにカビと咳環境・災害
6月の夜。1週間続く雨で室内の湿度計は85%を示し、木製巣箱の内側とフリースに黒いカビが生えている。2頭のリスザルのうち1頭がくしゃみを繰り返し、目が少し赤い。餌は食べているが、巣箱に入りたがらない。
最も適切な対応はどれか
- カビは自然なものなので、雨が上がるまで換気だけ行う
- 巣箱を取り出して洗浄乾燥しフリースを交換、除湿で湿度を50〜70%に下げ、くしゃみが続けば当日受診する
- カビ取り剤を巣箱に直接吹きかけてそのまま戻す
- 湿気を飛ばすためヒーターを最大にして室温を32℃にする
正解B.巣箱を取り出して洗浄乾燥しフリースを交換、除湿で湿度を50〜70%に下げ、くしゃみが続けば当日受診する
解説適正湿度は50〜70%で、85%ではカビが繁殖し、胞子が呼吸器や目を刺激する。カビの生えた巣箱を取り出し、洗浄して完全に乾かし、フリースは新しいものに交換する。除湿機やエアコンの除湿で湿度を下げる。くしゃみや目の赤みが続けば当日受診し、呼吸が速くなれば即受診する。換気だけでは湿度は下がらない。カビ取り剤の塩素成分は残留してサルの呼吸器と皮膚を傷め、舐めて中毒を起こす。室温32℃は適温28℃を超え、熱中症を招く。フリースは週2回洗い、巣箱の内側は定期的に点検する。
課題湿度計は設置していたが85%まで上がっても対策せず、フリースの週2回洗浄も守られていなかった。梅雨のカビ対策を事前に考えておらず、くしゃみと巣箱を避ける行動を見逃しかけていた。
改善案梅雨は除湿機やエアコンの除湿で湿度を50〜70%に保ち、毎日湿度計を確認する。巣箱の内側は週1回点検し、フリースは週2回洗って乾燥させる。予備の巣箱とフリースを用意し、くしゃみ・咳・目の赤みが続けば当日受診と決めておく。
Q40台風接近で避難指示、サルを連れて避難環境・災害
9月の夕方。台風で川の氾濫が予想され、居住地域に避難指示が出た。飼っている2頭のリスザルを連れて避難する必要がある。避難所は動物受け入れの可否が不明で、車で行ける親戚宅は1時間の距離。外は雨風が強まっている。
最も適切な対応はどれか
- サルは避難所で断られるだろうから、ケージに餌を多めに入れて置いていく
- 2頭を一緒のキャリーにタオルとカイロを入れ、車内を22℃以上に保って受け入れ先の親戚宅へ避難する
- 2頭を段ボール箱に入れて避難所へ徒歩で向かう
- 台風が過ぎるまで家の2階で様子を見て、浸水したら考える
正解B.2頭を一緒のキャリーにタオルとカイロを入れ、車内を22℃以上に保って受け入れ先の親戚宅へ避難する
解説避難指示が出た段階で、動物を連れて早めに避難するのが原則である。仲間と一緒に運ぶとリスザルは落ち着くため、2頭を暗くしたキャリーにタオルを敷き、布で包んだカイロを入れて、車内を22℃以上に保ち受け入れ先の親戚宅へ向かう。ペレットと水、健康記録も持参する。置いていくと浸水で死亡し、餌を多く入れても長期の生存は難しい。段ボールは噛み破って逸走し、雨で崩れて危険である。浸水してから考えると避難経路が絶たれ、人もサルも救助が必要になる。事前に動物を受け入れられる避難先を決めておくことが重要である。
課題避難所の動物受け入れ可否を事前に確認しておらず、避難先の選択に迷った。台風は予測できる災害なのに、避難のタイミングと方法を決めていなかった。キャリーや防災セットの準備状況も不明だった。
改善案自治体の避難所の動物受け入れ状況を事前に確認し、受け入れ可の親戚宅や動物病院を代替避難先として決めておく。頑丈なキャリー、数日分のペレット、水、カイロ、健康記録を防災セットにまとめる。避難指示が出たら早めに動くルールを家族で決めておく。
Q41咬まれた手を軽く洗って放置した感染症・衛生
土曜の午後。4歳のリスザルに世話中の手を咬まれ、指に2か所の深い傷ができた。軽く水で流しただけで絆創膏を貼り、そのまま過ごした。翌日、傷が赤く腫れて熱を持ち、手のひらまで痛みが広がり、飼い主に微熱がある。
この時点で最も適切な対応はどれか
- 市販の抗生物質軟膏を塗って絆創膏を貼り替える
- 傷を15分以上流水で洗い直し、サルに咬まれたことを伝えて直ちに医療機関を受診する
- 腫れが引くまで手を冷やし、月曜まで様子を見る
- サルの口の中の細菌が原因なので、サルの方を受診させる
正解B.傷を15分以上流水で洗い直し、サルに咬まれたことを伝えて直ちに医療機関を受診する
解説サル類の咬傷は細菌感染に加え、Bウイルスなどの重大な人獣共通感染症の危険があるため、咬まれたら15分以上流水で洗い、直ちに医療機関を受診するのが原則である。腫れ・熱感・発熱は感染が進んでいるサインで、すぐに受診して「サルに咬まれた」と必ず伝える。市販の軟膏では深部の感染は防げない。月曜まで待つと蜂窩織炎や敗血症に進行する。サルの受診は別途必要になることもあるが、まず飼い主自身の治療が優先である。世話は素手で行わず、手袋や厚手のタオルを使い、咬まれた時の手順を事前に知っておく。
課題サルの咬傷を犬猫の咬傷と同じ程度に考え、15分以上の流水洗浄と即受診をしなかった。素手で世話をしており、咬まれるリスクへの備えがなかった。人獣共通感染症の知識が不足していた。
改善案世話は手袋や厚手のタオルを使い、素手で扱わない。咬まれたら15分以上流水で洗い、その日のうちに医療機関を受診してサルの咬傷と伝える手順を家族で共有する。飼育者は年1回の健康診断を受け、Bウイルスなどの人獣共通感染症について医師と話しておく。
Q42口唇ヘルペスの家族が口移しで餌を感染症・衛生
春の夕方。口唇ヘルペスで唇に水ぶくれのある家族が、2歳のリスザルに口移しで果物を与えているのを見つけた。サルは喜んで受け取り、家族の顔を舐めている。家族は「かわいがっているだけ」と言い、サルに変わった様子はまだない。
最も適切な対応はどれか
- すぐに口移しをやめさせ、ヘルペスが治るまでその家族はサルに触れないようにし、サルの口内や食欲の変化を毎日観察して異常があれば即受診する
- サルに症状が出ていないので、そのまま続けてよい
- サルの口を消毒液で拭き、それで安心する
- 念のためサルに人のヘルペス薬を少量飲ませる
正解A.すぐに口移しをやめさせ、ヘルペスが治るまでその家族はサルに触れないようにし、サルの口内や食欲の変化を毎日観察して異常があれば即受診する
解説人の単純ヘルペスウイルスは、リスザルなど新世界ザルにとって致死的な感染症で、口移しやキスは厳禁である。直ちに口移しをやめさせ、口唇ヘルペスが治るまでその家族はサルに触れず、世話も交代する。サルの口内の潰瘍、よだれ、食欲低下、ぐったりなどを毎日観察し、異常があれば感染の可能性を伝えて即受診する。症状が出るまで時間差があり、無症状だから安全とは言えない。消毒液で口を拭いても体内のウイルスには効かず、粘膜を傷める。人の抗ウイルス薬を自己判断で与えると用量が合わず危険である。
課題人のヘルペスがサルに致死的だという知識を家族が持っておらず、口移しやキスが習慣になっていた。飼い主が家族に対して感染症のルールを共有しておらず、口内炎や唇の水ぶくれの時に触らないという原則が守られていなかった。
改善案口移し・キス・顔を舐めさせる行為を家族全員で禁止し、理由を共有する。口唇ヘルペスや口内炎がある人はサルに触れず、世話を交代する。世話の前後は必ず手洗いし、サルの口内の異常を毎日確認する。霊長類を診る病院に人獣共通感染症の相談をしておく。
Q43子どもがサルの尿を触った手で食事感染症・衛生
夏の昼。5歳の子どもがケージの掃除を手伝い、尿を塗った枝や排泄物のついたペットシーツを素手で触った後、手を洗わずにおにぎりを食べた。2日後、子どもが発熱と水様の下痢を起こし、腹痛を訴えている。
最も適切な対応はどれか
- 子どもの夏風邪と考え、市販の整腸剤で様子を見る
- 子どもを小児科に連れて行き、サルの排泄物に触れた後の発症であることを伝える
- サルが原因とは限らないので、まず食べたおにぎりの食材を調べる
- 子どもにサルの世話をさせないだけで、受診は不要と判断する
正解B.子どもを小児科に連れて行き、サルの排泄物に触れた後の発症であることを伝える
解説サルの便や尿にはサルモネラや赤痢菌などの人獣共通感染症の原因菌が含まれることがあり、小さな子どもは重症化しやすい。排泄物に触れた2日後の発熱と水様便は感染を疑う経過であり、小児科を受診してサルの排泄物への接触を必ず伝える。診断と治療に直結する情報であり、医師に伝えなければ検査が遅れる。夏風邪と決めつけて整腸剤で待つと脱水や重症化を招く。食材を先に調べるのは時間の浪費で、受診と並行して行う。受診しないのは子どもの健康を損なう。世話の後の石けん手洗いは家族全員の基本である。
課題子どもに素手でケージ掃除を手伝わせ、手洗いをさせずに食事をさせた。尿を手足に塗る習性により枝や棚板が汚染されていることを、家族に説明していなかった。人獣共通感染症の知識が家族に共有されていなかった。
改善案ケージ掃除は大人が手袋をして行い、子どもは排泄物に触れないルールにする。世話の後は必ず石けんで手洗いし、手洗いをしてから食事をするよう習慣づける。床のシーツは毎日交換し、枝・棚板は週1回洗う。家族が下痢や発熱の時はサルとの接触を伝えて受診する。
Q44咳が続き痩せてきた個体と多頭飼育感染症・衛生
冬の夜。5頭飼育のうち7歳のオス1頭が3週間前から咳をし、体重が1kgから850gに減った。最近は元気がなく群れから離れがちである。飼い主自身も2か月ほど咳が続いている。他の4頭は今のところ症状がない。
最も適切な対応はどれか
- 咳のある個体を別室に隔離し、マスクと手袋で世話して当日受診し、飼い主も医療機関で結核を含めた検査を受ける
- 冬の風邪と考え、部屋を暖かくして群れのまま様子を見る
- 他の個体にうつらないよう、咳のある個体の餌だけ栄養価を上げる
- サルを受診させれば十分なので、飼い主は自分の咳を気にしなくてよい
正解A.咳のある個体を別室に隔離し、マスクと手袋で世話して当日受診し、飼い主も医療機関で結核を含めた検査を受ける
解説3週間以上続く咳と1割を超える体重減少は、結核など重大な感染症のサインであり、咳・痩せは即受診の目安である。結核は人とサルの間で双方向にうつる人獣共通感染症で、飼い主の長引く咳も無関係とは言えない。咳のある個体を別室に隔離し、マスクと手袋で世話して当日受診し、群れ全体の検査を獣医師と相談する。飼い主も医療機関で結核を含めた検査を受ける。風邪と決めつけ群れのまま様子を見ると、全頭に広がる。餌だけ変えても感染は止まらない。飼い主自身の検査を怠ると、感染源が特定できず再感染を繰り返す。
課題3週間の咳と体重減少を見過ごし、群れのまま飼育を続けていた。飼い主自身の長引く咳を放置し、人からサルへ、サルから人への感染の可能性を考えていなかった。隔離用の部屋や防護具の準備がなかった。
改善案咳・痩せは即受診と決め、体重を週1回記録して1割減で受診する。隔離用のケージと部屋を確保し、マスク・手袋を常備する。飼育者は年1回の健康診断を受け、長引く咳は結核も含めて検査する。新しい個体は導入時に検疫と検査を行う。
Q45呼びかけに反応せず呼吸がない救命救急
冬の夜10時。5歳のリスザルがケージの床で横たわり、名前を呼んでも反応がない。胸の動きが見えず、口元に手を当てても息を感じない。胸に手を当てるとかすかに心拍があるように感じる。直前まで元気で、口に何か入れていたようにも見えた。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 体を強く揺すって起こし、水をかけて反応を見る
- 口の中の異物を取り除き、胸の左側を親指と人差し指で挟んで毎分120回圧迫し、5回ごとに鼻から息を吹き込みながら病院に電話する
- すぐキャリーに入れて何もせず病院へ走る
- 心臓が動いているなら呼吸も戻るので、温めて見守る
正解B.口の中の異物を取り除き、胸の左側を親指と人差し指で挟んで毎分120回圧迫し、5回ごとに鼻から息を吹き込みながら病院に電話する
解説反応がなく呼吸が止まっている場合は、直ちに心肺蘇生を始める。まず口の中に異物がないか確認して除き、胸の左側を親指と人差し指で挟んで毎分120回の速さで圧迫し、5回圧迫ごとに鼻から小さく息を吹き込む。続けながら病院へ電話して指示に従い、可能なら家族が搬送の準備をする。体を揺すったり水をかけると時間を失い、低体温も招く。何もせず病院へ走ると、到着までの数分で脳への酸素供給が途絶える。心拍があっても呼吸がなければすぐ心停止に至るため、見守るのは危険である。異物が見えた場合は無理に奥へ押し込まない。
課題小物を口に入れる習性への対策が不十分で、窒息の可能性がある状況だった。心肺蘇生の手順を知らず、夜間の病院の連絡先も準備していなかった。正常な呼吸数や心拍数を把握しておらず、急変の判断に時間がかかった。
改善案正常値(呼吸1分30〜50回、心拍150〜250回、体温37〜39℃)を覚え、心肺蘇生の手順をケージ横に貼っておく。夜間対応の病院の連絡先を常に見える場所に置く。口に入る小物は部屋から撤去し、鍵付き収納で管理する。
Q46前足から血が止まらない救命救急
日曜の朝。ケージの金網の破れた部分で3歳のリスザルが右前足の手首を切り、血が勢いよく出続けている。ケージの床に血だまりができ、サルは前足を振って血を飛ばしながら動き回っている。ティッシュで押さえたが、すぐ真っ赤になる。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- タオルで捕まえ、清潔なガーゼで傷を5分以上圧迫し、心臓側を軽く押さえて今すぐ受診する
- 止血のため輪ゴムで手首をきつく縛る
- 傷口に小麦粉や片栗粉を詰めて血を固める
- ガーゼで押さえて30秒ごとに外して止まったか確認する
正解A.タオルで捕まえ、清潔なガーゼで傷を5分以上圧迫し、心臓側を軽く押さえて今すぐ受診する
解説勢いよく出続ける出血は、厚手のタオルで捕まえて落ち着かせ、清潔なガーゼを傷に当てて5分以上圧迫し続けることが基本である。四肢の出血では心臓側を軽く押さえると流れが減る。出血が多く止まらない場合は今すぐ受診し、圧迫を続けたまま搬送する。輪ゴムできつく縛ると血流が完全に止まり、組織の壊死や神経障害を起こす。小麦粉などを詰めると感染の原因になり、病院での処置の妨げになる。30秒ごとに外すと固まりかけた血が剥がれて出血が続く。1kg前後の体では少量の出血でも危険で、迷わず受診する。
課題ケージの金網の破れに気づかず放置しており、鋭利な部分が露出していた。ガーゼやタオルの準備がなくティッシュで代用した。止血の基本手順(圧迫を外さない)を知らなかった。
改善案ケージの金網・扉・枝の固定を週1回点検し、破れやささくれは即修理する。清潔なガーゼ、厚手のタオルを救急セットとしてケージ横に置く。止血は5分以上圧迫し、途中で外さない手順を家族で共有し、出血が止まらなければ即受診と決めておく。
Q47夜間、けいれんを起こした救命救急
平日の深夜2時。2歳のリスザルが突然、四肢を硬直させて震え、口から泡を吹いてケージの床で倒れた。約1分続いた後にぐったりし、呼びかけに反応が薄い。今日は食欲がなく、ペレットをほとんど食べていなかった。かかりつけは翌朝9時開院。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- けいれん中は舌を噛まないよう口に指や棒を入れる
- 1回で止まったので、朝の開院まで巣箱で寝かせる
- けいれん中は触らず周囲の物を除き、収まったら保温して意識があれば砂糖水を口の端につけ、夜間救急に電話して即受診する
- 動画を撮り続け、原因をネットで調べて対処法を探す
正解C.けいれん中は触らず周囲の物を除き、収まったら保温して意識があれば砂糖水を口の端につけ、夜間救急に電話して即受診する
解説けいれんは今すぐ受診すべき緊急事態で、低血糖、中毒、頭部外傷、感染症など原因は多様である。食べていなかった経過から低血糖の可能性が高い。けいれん中は触らず周囲の物を除いて怪我を防ぎ、収まったら布で包んだカイロで保温し、意識があれば砂糖水を口の端につける。同時に夜間救急に電話して即受診する。口に指や棒を入れると咬まれ、誤嚥や歯の損傷を招く。1回で止まっても再発しやすく、朝まで待つと再びけいれんし呼吸停止に至る恐れがある。動画は受診時に役立つが、撮り続けて対処を遅らせてはならない。
課題食欲不振の時点で受診せず、低血糖のリスクが高い状態で夜を迎えた。夜間救急の連絡先を準備しておらず、けいれん時の対応手順を知らなかった。小さな体は絶食で急速に低血糖になるという知識が不足していた。
改善案24時間近く食べていない時点で当日受診と決め、夜間対応の病院の連絡先をケージ横に貼る。砂糖・カイロ・タオル・キャリーを救急セットにまとめる。けいれん時は触らず、収まったら保温と砂糖水、即受診という手順を家族で共有する。
Q48口を開けて呼吸し胸が大きく動く救命救急
冬の夕方。3日前から鼻水が出ていた4歳のリスザルが、今は枝の上で口を開けたまま呼吸し、胸が大きく速く動いている。呼吸数を数えると1分に80回を超え、唇の色が青みがかっている。餌には手をつけず、体温は少し低く感じる。
最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか
- 暗くしたキャリーで保温し、揺らさず静かに今すぐ受診する
- 呼吸を楽にするため、抱っこして背中をさすり続ける
- 加湿器の蒸気を口元に直接当て、翌朝の受診まで待つ
- 鼻水を吸引器で強く吸い取り、市販の点鼻薬をさす
正解A.暗くしたキャリーで保温し、揺らさず静かに今すぐ受診する
解説口を開けて呼吸する、呼吸が速い、唇が青みがかるのは重度の呼吸困難で、肺炎などが急速に悪化している状態である。今すぐ受診の目安に当たり、正常呼吸数30〜50回の倍近い80回はきわめて危険。暗くしたキャリーにタオルを敷き、布で包んだカイロで保温し、揺らさず静かに搬送する。刺激を最小限にすることが重要で、抱っこや背中をさする行為は酸素消費を増やし、呼吸困難を悪化させる。蒸気を直接当てると熱傷や体温変動を起こし、翌朝まで待てば呼吸停止に至る恐れがある。吸引や市販の点鼻薬は刺激で悪化させる。3日前の鼻水の時点で受診すべきだった。
課題鼻水が出始めた3日前に受診せず、呼吸器感染症が肺炎へ進行するのを許した。呼吸数や唇の色を確認する習慣がなく、重症になるまで気づけなかった。呼吸器症状は当日受診という基準を知らなかった。
改善案咳・鼻水・くしゃみが出たら当日受診と決め、室温22〜28℃・湿度50〜70%を保つ。正常呼吸数30〜50回を覚え、胸の動きで数える練習をしておく。暗くできるキャリー・タオル・カイロを常備し、夜間病院の連絡先を貼っておく。
Q49落下後に立てない個体を冬に搬送する救命救急
冬の午後、外気温5℃。部屋んぽ中の3歳のリスザルが本棚から落ちて動けず、呼びかけに反応はあるが立てない。霊長類を診る病院までは車で40分。同居の仲間が1頭おり、車内は冷え切っている。飼い主1人で搬送する必要がある。
搬送方法として最も適切なものはどれか
- 早く着くため膝の上に乗せて抱いたまま運転する
- 暖房で車内を22℃以上にし、タオルを敷いた暗いキャリーに布で包んだカイロを入れ、可能なら仲間も一緒に運ぶ
- 冷えた車内を避けるため、電車で膝の上に乗せて連れて行く
- 仲間がいると興奮するので、1頭だけを段ボール箱で運ぶ
正解B.暖房で車内を22℃以上にし、タオルを敷いた暗いキャリーに布で包んだカイロを入れ、可能なら仲間も一緒に運ぶ
解説落下後に動けない個体は骨折や内臓損傷、脊椎損傷の可能性があり、揺らさず保温して搬送する。冬は車内を先に暖房で22℃以上にし、タオルを敷いた暗いキャリーに布で包んだカイロを入れて、体をひねらないよう静かに乗せる。仲間と一緒に運ぶと落ち着き、ストレスによる悪化を防げる。膝の上に乗せて運転するのは事故の原因になり、急ブレーキで動物が飛ばされる。電車は温度管理も難しく、逸走や他人への咬傷のリスクがある。段ボールは噛み破られ、暗くも保温もできない。到着前に電話し、体重推移・食事・便の写真などの情報を伝える。
課題冬の搬送を想定した車内の暖房やキャリーの準備がなく、1人で対応する手順を決めていなかった。40分の距離にある病院しか確認しておらず、より近い救急対応先を把握していなかった。
改善案キャリーにタオル・カイロ・毛布をセットにして玄関に置く。冬は出発前に車内を暖め、夏は冷やす手順を決める。近隣で霊長類を診る病院と夜間救急を複数確認し、電話番号を車内にも貼る。搬送時に伝える情報(体重・食事・便の写真)をスマホに保存する。
Q50夜間に食欲低下、受診すべきか迷う救命救急
金曜の夜9時。6歳のリスザルが朝から餌をほとんど食べず、夕方には水も少ししか飲んでいない。動きはやや鈍いが、枝には登れて呼びかけには反応する。便は少し軟らかい程度。かかりつけは土曜午前も開いており、夜間救急は車で1時間かかる。
この状況での判断として最も適切なものはどれか
- 軽症なので月曜まで様子を見る
- 食べないなら好物の果物やハチミツを与えて、食べれば受診しない
- 夜間救急にすぐ向かう必要は薄いが、保温して朝一番でかかりつけを受診し、悪化のサインが出たら夜間でも即受診する
- 食欲がなくても水を飲んでいれば問題ないので、翌週の健診まで待つ
正解C.夜間救急にすぐ向かう必要は薄いが、保温して朝一番でかかりつけを受診し、悪化のサインが出たら夜間でも即受診する
解説朝から食べていない場合、24時間食べていなければ当日受診が目安であり、翌朝一番でかかりつけを受診する判断が妥当である。夜間は室温22℃以上を保ち、水を飲めるようにして安静にする。ただし、ぐったりして体が冷たい、けいれん、口を開けて呼吸、血便や水様便、呼びかけに反応しないといった即受診のサインが出たら、夜間でも1時間かけて救急へ向かう。月曜まで待つのは絶食による低血糖の危険がある。ハチミツや果物で一時的に食べても原因は解決せず、受診の判断を誤らせる。水だけ飲んでいても栄養不足は進む。体重・食事・便の写真を準備して受診する。
課題食欲低下が朝からあったのに、夜まで受診の判断を保留していた。受診の目安(今すぐ・当日・数日以内)を明確に持っておらず、夜になって迷った。夜間救急が遠く、事前の準備が不足していた。
改善案24時間食べていなければ当日受診、即受診のサイン(けいれん・意識なし・体が冷たい・口を開けた呼吸・血便)を紙に書いてケージ横に貼る。食欲が落ちた時点で体重・食事・便の写真を記録し、朝一番で受診できるよう病院に連絡しておく。近い夜間救急も探しておく。

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